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【茨城】

筑西市「ザ・ヒロサワ・シティ」 戦時中製造のD51公開へ

山崎正夫さんの自宅の庭で保管されていたSL=千葉県白井市で

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 筑西市の観光施設「ザ・ヒロサワ・シティ」が、千葉県白井市の山崎正夫さん(65)の自宅の庭で保管していた蒸気機関車(SL)を無償で譲り受け、近く無料公開する。SLは戦時中に製造されたもので、鉄道連隊に所属した山崎さんの亡き義父年(とし)さんが「消えゆくものを記念に残したい」と約四十年前に購入。山崎さんは「たくさんの人に見てほしい」と新天地への旅立ちを喜んでいる。

 ザ・ヒロサワ・シティなどによると、SLは「デゴイチ」の愛称を持つD51形の1116号機。太平洋戦争中の一九四四年八月に製造され、重さ約九十五トン、長さ約二十メートル、高さ約四メートルの大きさだ。

 旧国鉄宇都宮機関区での東北線を皮切りに、茨城県や北海道などを走行し、七六年に引退。直後に山崎さんの義父が購入した。車両は北海道から埼玉・大宮駅まで自走した後、トレーラーで自宅近くまで輸送、そこから仮設の線路を引いて、庭に設置した。ホームや屋根も作り、購入に伴う費用は総額約二千五百万円。これまで計約七百万円かけて二回塗り直した。

 近所の保育園児や鉄道ファンが訪れることもあるが、山崎さん自身は鉄道に興味がなく、維持費もかさんだ。輸送費や撤去費の負担を条件に無償譲渡先を募ると、複数の問い合わせがあった。

 譲渡先に決まったザ・ヒロサワ・シティは、既に寝台特急「北斗星」など九車両を展示しているが、SLは初めて。今回の車両が茨城県内の常磐線を走っていた縁もあり、引き取りを熱望した。約二千万円をかけ三つに分割してトレーラーに積み、夜間に陸送。再び組み立てて九日に据え付けし、展示する予定だ。

 山崎さんは「別れを寂しがっている妻や子どもも茨城なら見に行ける。多くの人に楽しんでもらえれば、SLにとっても幸せだろう」と話した。

 

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