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【第100回全国高校野球選手権大会・東東京】

<ヒーロー>大舞台、強い心で快投 二松学舎大付3年・岸川海投手

甲子園出場を決め山田捕手と抱き合う岸川投手。右は三塁手の平間選手=神宮球場で

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 「自分が抑えてやる」。1点ビハインドの五回、強い気持ちでマウンドに登った。最速145キロの伸びのある直球とキレのある変化球で小山台打線を抑え込んでいく。5イニングを5奪三振。無失点で最後まで投げきり、チームの逆転勝利を呼び込んだ。

 投手陣4人のなかで唯一の三年生。だが、今大会の背番号は10。ここまで2試合で7イニングを投げてきたが、市原勝人監督の信頼感が厚いとはいえなかった。一年生の秋にベンチ入りしてから背番号はずっと2ケタ。昨夏は背番号19をもらったが、甲子園のベンチから外れ「正直、悔しかった」。

 球はめっぽう速い。でも練習試合でよく打たれた。特に2死後に。市原監督と話し合うなかで原因が「気のゆるみ」「油断」と気付いたが、なかなか修正できなかった。

 だがこの日は違った。決勝という大舞台。大切なマウンドを託されたことでこれまでになく集中していた。七回の追加点も追い風に。「思い切って腕を振って投げられた」

 八回、先頭打者の出塁を許した時、市原監督から両手を下げるジェスチャーで「落ち着け」の指示が出た。でも、冷静に受け止める余裕があったという。

 「岸川は本来はうちのエース」。優勝インタビューで市原監督が語るのを聞き、「ちょっと泣きました」という。3年間のうっぷんを吹き払う快投。「甲子園では1番をつけたい」とエースに名乗りを上げた。 (増井のぞみ)

 

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