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【第99回全国高校野球選手権大会・埼玉】

<熱球譜>病苦超え、最後は快打 庄和3年・島崎駿平選手

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 六回の打席、ど真ん中に来た初球をバットの芯でとらえた。フェンス直撃かという右中間二塁打。最後の打席を「彼の高校生活で一番の当たり」(奥井亘監督)で飾り、「苦しめられ続けた野球の神様がやっと笑ってくれた」と笑顔を見せた。

 病気と闘ってきた野球人生だ。小学一年生から野球にのめり込んだが、小学五年生の時に、歩行障害を引き起こしかねない病気を右大腿骨(だいたいこつ)に発症。手術で治したが、中学一年生の時、今度は左側に発症した。医師には「野球はもうできない。左足切断もあり得る」と言われ、泣き暮れた。母・弘美さん(46)も「かける言葉が見つからなかった」という。

 それでも野球はやめなかった。ベースコーチャーを務めたり、地道なリハビリを重ね、中学三年のとき奇跡的に病状が回復。高校に進んで、なかなか試合に出られなくても、諦めなかった。「野球が大好きだから」。思いは実り、高校生活最後の大会で6番・一塁手の座を勝ち取った。この日の結果は3打数2安打。

 「最後に打てて楽しかった。野球人生に悔いはないです」。神様からプレゼントされた「あの打球」の感触を思い返しながら、球場をあとにした。 (牧野新)

 

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