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【第99回全国高校野球選手権大会・埼玉】

<熱球譜>ベースコーチに全力 草加西3年・高橋弥滉主将

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 「初球から強気でいけ」「次に回せ」。左腕をテーピングで固めた姿で、三塁側のコーチスボックスから声を飛ばし続けた。

 大会を間近に控えた先月、左肩を脱臼した。腕の力はうまく入らず、バットを全力では振れなかった。万全からはほど遠い状態。主将ながら、井上隆央監督の指示を味方に浸透させるベースコーチを任された。

 練習では元プロ野球選手の叔父から、投球術やスイングの仕方を教わったことも。それだけに不意のけがに諦めがつかなかった。井上監督からは「個人的な感情は消してチームを優先しろ」と、厳しいひと言が飛んだ。

 最初は戦力外通告のようにも思えた。でも「この仲間と一日でも長く一緒に野球をするためなら」。それからは自分のことは後回しにして、仲間の練習を最優先してきた。

 九回2死、味方の外野フライが相手のグラブに収まった。最後の夏はあっけなく終わった。涙する仲間に感謝の気持ちを伝えた。「今までありがとう。高校野球は終わったけど俺らは一生の仲間だ。これからもよろしく」 (牧野新)

 

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