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【第99回全国高校野球選手権大会・埼玉】

<熱球譜>エース支えた最高の捕手 市立川越3年・中山陽雅主将

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 「焦るな焦るな」。メンディス海投手(三年)が走者を背負う度に、マウンドに駆け寄り声をかけた。

 「あいつは弱気になると崩れちゃうことがあるから」。昨夏もバッテリーを組んだ相棒のことは誰よりも知っている。「配球は中山に任せている」と新井清司監督からの信頼も厚い。

 昨夏は浦和学院に勝ったが、準々決勝で聖望学園に敗戦。悔しさをバネにしようと、学校のスコアボードには毎日その試合のスコアを書いて練習した。メンディス投手とは「おれらが引っ張ろう」と誓ってきた。

 昨夏の先発7人が残り、初戦、第2戦を勝ち抜き迎えた第3戦。万全を期すために今大会で初めて、秘密兵器のスプリットファストボールを解禁した。三回2死二塁。3番打者との勝負で要求したのもスプリット。だが、高く浮いたボールは右前に運ばれ、先制された。結局これが決勝点となった。

 試合後は「メンディスのために自分が1本でも返していたら」と、この試合無安打だった自分を責めた。しかし、あの1球以外は14奪三振と力を見せた相棒は、揺るがぬ信頼を口にした。「あいつはいつも自分を一番に考えてくれた。最高の捕手でした」 (牧野新)

 

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