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【神奈川】

いらない命などない 高津で知的障がい者へ理解深める講座

「息子から教わった」と話す新保浩さん=川崎市幸区で

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 知的障がいへの理解を深める講座(計三回)が十六日から、川崎市高津区で開かれる。主催は同区のボランティア団体「日(にち)ふれの会」と市教育委員会。七月に相模原市で起きた障がい者殺傷事件に心を痛めた関係者らは「いらない命などないと知ってほしい」と参加を呼び掛けている。  (山本哲正)

 初回の講師は、児童発達支援に取り組む一般社団法人「そよ風の手紙」(幸区)の代表理事、新保(しんぼ)浩さん(51)。シングルファーザーで自閉症の長男綾麻(りょうま)さん(22)を育て、二〇一三年に同法人を創業した。講座では自閉症の子の親と、支援者の両方の立場から体験を語る。

 相模原の事件では、差別的といえる容疑者の考え方が育った背景を考え、「障がいへの理解が進んでいない」と悲しく思ったという。

 「子どもとコミュニケーションできない」と親が嘆く自閉症の子に、五十音の文字盤を使わせたところ、文字を指でさして会話を始めたことがあったという。「私の息子も同じ。言葉はうまく話せないが、私の言っていることを理解している」と新保さん。「この世界に『いらない命』など一つもありません。私は息子から教わった」

      ■

 講座は十一月二十日、来年二月十二日にも予定されている。二十日は、自閉症の人がもつさまざまな感覚を、視野を狭くしたり触覚を鈍くする道具を使って疑似体験。十二日は、知的障がい者の社会参加活動のサポートを体験する。

 高津市民館は、障がい者にバスツアーやスポーツなどを楽しんでもらう活動をしてきた。この活動をサポートする区民ボランティアのうち有志約十人が一三年、日ふれの会を結成した。

 代表の谷内澄子さん(71)=高津区=は、このボランティアをして八年。障がいについて「よく分からない、関係ない」と距離を置く人たちに今回の講座に参加してほしいと願う。「接して、知れば、理屈抜きに世の中の差別はなくなるんじゃないかしら」

      ◇

 講座の主会場は高津市民館で、JR武蔵溝ノ口駅北口または東急溝の口駅東口から徒歩二分。定員は各回三十人程度で、一回のみの参加もできる。いずれも参加無料。申し込み、問い合わせは、高津市民館=電044(814)7603=へ。

 

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