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【神奈川】

脱下請け 波乗るアイデア商品 金沢区の町工場「ニットー」

新商品の試作品「アルケリス」を紹介する藤沢さん=金沢区で

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 遊び心の商品開発で脱下請け−。横浜市金沢区にある町工場「ニットー」の一風変わったiPhone(アイフォーン)ケースが、評判だ。ヌンチャクのようにケースを振り回せる。二〇一二年に発売し、累計三万五千個を出荷した。現在は「脚に取り付けるいす」を開発中。立ち仕事の多い人たちの悩みを解消するアイデア商品だ。(志村彰太)

 ニットーは一九六七年に創業した金型製作、プレス加工業者。iPhoneケースは四年前に「冗談のつもり」で試作された。電話機をはめ込む部分とカバー部分からなる。二つはレールでつながり、水平に滑らすことができる。カバー部分を持って振ると、電話機部分がひっくり返り、ヌンチャクのように扱える。

 動画サイトに投稿したところ注目されたため、「トリックカバー」として正式に発売した。広報担当の藤沢康乃さん(45)は「うちは業者間取引が主だったから、消費者に直接売り込むのは戸惑いがあった」と振り返る。

 しかし、手持ちぶさたな時のペン回しのようにケースを振り回す需要は案外多く、徐々に稼ぎ頭に。発注頼みの下請け業態から、消費者の心に直接響く商品づくりに熱が入っていく。

 現在は市の販路開拓支援を受けながら、iPhone7用のケースも開発している。

 次期主力商品として、期待しているのが、千葉大と共同で研究する「身に着けるいす」。手術する医師の「長時間立ちっぱなしで足腰が痛い。でも、手術室にいすは置けない」という声がきっかけだ。「いすを置けないなら、身体にくっつければいい」との発想から出発した。

 試作段階の商品「アルケリス」は、すねと太もも裏部分の板と、スリッパのような部分とで構成。板に付いている伸縮性のあるバンドを巻いて装着する。後ろに体重をかけると中腰の姿勢を楽に保持でき、装着したまま違和感なく歩けるという。まずは医療現場での利用を想定し、農業や飲食店など立ち仕事の多い分野での応用も目指す。

 藤沢さんは「独自の収益源ができるし、商品を見せるだけで技術力をアピールできる」と話し、消費者への売り込みも板についた様子だ。

 

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