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【神奈川】

「川崎が首都?」伝説紹介 市教委主催の映像創作展で市立商高がグランプリ

三輪紀佳さん(右)と河田莉奈さん。背景のディスプレーは加瀬山の上に名古屋城を重ねた、番組の一場面=幸区で

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 川崎市立商業高校(幸区戸手本町)の放送委員会が制作した映像作品が、市教育委員会などが主催するコンテスト「わが町かわさき映像創作展」で、グランプリを受賞した。江戸城を築いた室町時代の武将、太田道灌の伝説をもとに「日本の首都は川崎だったかもしれない」というエピソードを紹介している。 (小形佳奈)

 コンテストは、市の映像・文化活動の向上を図るのが目的で、アマチュアの団体・個人が応募できる。今回、「幻の江戸城」を制作したのは、同高ビジネス教養科一年三輪紀佳さん(16)、同河田莉奈さん(16)。各クラスから選ばれた委員の主な仕事は学校行事のアナウンスやVTR撮影だが、顧問の佐々木美和子教諭に誘われ、コンテストに向けた番組作りに手を挙げた。幼なじみで小中学校も一緒だった二人が、テーマ選びで真っ先に思い浮かべたのが、小学校の郷土学習で習った道灌伝説だった。

 道灌は最初、現在の幸区南加瀬と北加瀬にまたがる加瀬山に城を築こうと考えていたが、下見のため野営中、ワシにかぶとを取られる夢を見て、縁起が悪いと築城をあきらめる。日本の中心地になりそこねた加瀬山周辺は、この話にちなみ「夢見ケ崎」と呼ばれる、という伝説だ。

 二人が卒業した市立夢見ケ崎小学校では、この伝説を授業で取り上げるほか、運動会でも伝説を歌った「夢見ケ崎音頭」を全校で踊るとか。河田さんは小学校時代に級友と「もし城が建ってたら、この辺はきっともっと栄えてたよね」と話したという。

 作品の制作では、神社の宮司や、地域の歴史や伝統行事を次世代に伝える活動をする市民グループ、道灌祭を主催する日吉商店街連合会などを取材。三輪さんが編集、河田さんがアナウンスを担当し、約一カ月かけて八分弱の映像作品にまとめた。三輪さんは「音声や映像データから、使いたい部分をピックアップするのが最も大変だった」と振り返る。

 実はこの作品は、昨年十一月の県高等学校総合文化祭に出品し入賞を逃した作品をリメークしたもの。二人は、次回こそ入賞をと、新たな構想を練り始めている。同高は四月から普通科を併設した市立幸高校として新たなスタートを切る。委員会顧問の佐々木美和子教諭は「二人には新しい学校の委員会を引っ張ってもらいたい」と期待する。

 

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