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【神奈川】

おじいちゃんが残した魔法の世界 茅ケ崎であすから木工細工展

木工細工の展示会で多くの来場者を楽しませていた斎藤武久さん(2016年2月撮影)

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 今年1月2日、100歳で死去した茅ケ崎市の斎藤武久さんが手掛けた、絵本や昔話を題材にした木工細工展が7日から、茅ケ崎市民ギャラリーで開かれる。10年前、妻に先立たれた傷心を癒やすために始めたが、作品を見て目を輝かせる子どもたちの姿が、いつしか生きがいに。長女の民子さん(74)は「皆さんへの感謝の気持ちを込めた展示会です」と話している。 (布施谷航)

 木工細工を始めたのは九十歳の時。妻の美登子さんを亡くし、落ち込む姿を見かねた民子さんが、気分転換に勧めた。かつて旋盤工だった斎藤さんは電動のこぎりや彫刻刀で、庭の丸太を彫り上げ、クマを作った。

 作品は家族の絶賛を受け、それ以来、愛犬と散歩に出かけては材料となる木切れを拾って帰り、「ぐりとぐら」「14匹のねずみシリーズ」といった絵本や「桃太郎」「かちかち山」などの作品を次々に仕上げていった。

 「朝起きると、『今日は何を作ろうか』と、わくわくしながら構想を練っていたようです」と民子さん。二〇一二年、個展を開いたのをきっかけに、その愛らしさや絵本の世界そのままの作品が瞬く間に評判になった。それから毎年展示会を開き、子どもから大人までが目を輝かせて作品の世界を楽しんでいた。

 「おじいちゃんの手は、魔法の手だ」。展示会の会場で、小学生に言われたことがあった。その記憶は強く、斎藤さんはうれしそうに、その時の様子を話していたという。今回の作品展のタイトルも「おじいちゃんの手は まほうの手」。会場では、これまで作ってきた百点以上の作品を展示し、触れてもらいながら鑑賞してもらう予定だ。

 妻の美登子さんに先立たれて始めた木工。武久さんは「木工のおかげで元気になった。心も体も健康をもらった」と、話していたという。民子さんは「展示会の様子は、天国で十年待っていたおばあちゃんと二人で見てくれると思います」と話していた。

 茅ケ崎市民ギャラリーは、茅ケ崎市元町一のネスパ茅ケ崎三階。JR茅ケ崎駅北口を出てすぐ。展示会は九日までで、入場無料。問い合わせは、同ギャラリー=電0467(87)8384=へ。

 

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