東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 神奈川 > 記事一覧 > 9月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【神奈川】

お薬手帳 外国人にも 既往症や宗教書き込む欄も

英語や中国語など、4カ国語で表記してあるお薬手帳

写真

 県内に十九万人いる外国籍の住民に処方薬を適切に管理してもらおうと、横浜市の企業と市民団体が共同で、外国語と平易な日本語を併記した「お薬手帳」を発行した。英語、中国語(簡体字)、韓国語に対応。市民と企業が協力して社会の課題に取り組むモデルにしたいという。(志村彰太)

 A6判四十八ページ。処方された薬を記録する部分に加え「病気や事故や災害時に役立ちます」と、お薬手帳の用途を説明している。既往症やアレルギー、予防接種歴、宗教などを書き込む欄も設けた。

 製作したのは、横浜市の印刷会社「大川印刷」(戸塚区)、外国人専門不動産会社「ジャパンハウジング」(西区)、外国籍住民を支援する任意団体「共生のまちづくりネットワークよこはま」の三者でつくる「多言語版おくすり手帳普及プロジェクト」。

 大川印刷がお薬手帳に注目したきっかけは、職業体験のためインターンで来た大学生たちのアイデアだった。二〇一四年、あるインターン生は「救急搬送時などの投薬管理に役立つので、高齢者向けの手帳を製作してみては」と提案。台湾から留学していた別のインターン生はネットで寄付を募り、中国語版の手帳を実際に試作した。

 お薬手帳の普及で弱者を助けようとするアイデアに心を動かされた大川哲郎(てつお)社長は「地域に根差す企業の責任を果たす」と、外国語版の手帳製作の事業化を正式に決めた。

 一六年からプロジェクトをスタート。手帳に盛り込む内容の議論や、翻訳作業を経て一年がかりで完成させた。個人の注文のほか、調剤薬局にまとめて発注してもらうことも期待している。

 大川印刷のホームページからダウンロードできる申込用紙で購入する。一冊七十五円。経費をぎりぎり賄える金額設定にし、大川社長は「もうけはない」と語る。今後はスペイン語やベトナム語版も製作したいという。問い合わせは、プロジェクト事務局の大川印刷=電045(441)2011=へ。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報



ピックアップ
Recommended by