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【神奈川】

だるまちゃんと50年の歩み 絵本作家・かこさん 藤沢で来月作品展

だるまちゃんシリーズを描き続けているかこさとしさん=藤沢市の自宅で

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 藤沢市在住の絵本作家かこさとしさん(91)が、一九六七年に絵本「だるまちゃんとてんぐちゃん」を刊行して五十年になるのを記念して、JR藤沢駅に隣接する藤沢市民ギャラリーで十一月十四日から「だるまちゃんとあそぼ! かこさとし作品展」が始まる。半世紀で累計三百七十万部を数えるロングセラーの下絵などを展示。世代を超えて楽しめる展示となりそうだ。 (布施谷航)

 シリーズでは、だるまの子ども「だるまちゃん」が、友だちのてんぐちゃんやかみなりちゃんらと一緒に知恵を絞り、元気に体を動かして絵本の世界を駆け回る。かこさんは「子どもの賢く生きる力を育てたい。自分自身で考える力を養ってほしい」との思いを込めたという。

 作品展では、だるまちゃんとてんぐちゃんの下絵など計約四十点を展示。ほかに、五二年にかこさんが描いた絵画「おもちゃの国に朝がきた」も初めて一般公開する。当時はボランティア活動で、川崎市で子どもの教育を支援するセツルメント(慈善事業)に参加しており、この作品からも子どもたちへの優しいまなざしが感じられる。

 かこさんの作品の原点は戦中、戦後の体験にあるという。周囲の大人の影響もあり、十九歳で終戦を迎えるまでは、飛行機乗りを目指す「軍国少年」だった。しかし戦後、戦争を進めた大人たちは責任を他人になすりつけているように感じた。その時の失望から「子どもたちの未来のために生きる」という絵本作家の道を歩み始めた。

 来年は九十二歳。一月には「だるまちゃんとキジムナちゃん」「だるまちゃんとかまどんちゃん」「だるまちゃんとはやたちゃん」の三作品を同時に出版する。基地問題に翻弄(ほんろう)され続ける沖縄県や、東日本大震災や東京電力福島第一原発事故に苦しむ東北の人たちへのエールも込めたという。

 市民ギャラリーは、JR藤沢駅北口に隣接するルミネ藤沢店の六階にある。作品展は十二月十日までで、月曜休館。入場無料。問い合わせは、藤沢市アートスペース=電0466(30)1816=へ。

 

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