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【神奈川】

マリノス 10月を振り返って 総力戦で終盤乗り切る

準決勝進出を決め、サポーターの声援に応える横浜Mイレブン=25日、ニッパツ球技場で

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 シーズンも大詰めに近くなって、ピンチに見舞われた。独特のドリブルでチャンスをつくり出すゲームメーカー、MF斎藤学(27)とチーム最多の得点を挙げていたFWビエイラが相次いで戦列を離れたのだ。

 斎藤は9月23日の甲府戦で右ひざ前十字靱帯(じんたい)を損傷し、全治8カ月。ビエイラは10月14日の大宮戦で右ひざを痛め、検査と治療のためポルトガルに帰国し、再来日の予定は立っていない。甲府戦ではDF金井貢史(27)も左太もも肉離れで全治2カ月と診断されている。

 予期しない暗雲に覆われたチーム。主力の穴を埋めるべき若手の中で、U−20(20歳以下)日本代表に選ばれているMF遠藤渓太(19)がいい働きを見せている。敗れればリーグ優勝の可能性が消える第30節鹿島との一戦で交代出場し、74分に鋭い体のこなしから決勝ゴールを決めた。

 リーグ戦で5年ぶりに鹿島から挙げた勝利は、優勝戦線に踏みとどまる意味でも価値があった。常々、「チームには多くの若手がいて、彼らを育てるのも大事なこと」と話すモンバエルツ監督もうれしそうにうなずいていた。

 そして、タイトルとは縁の遠かった今のチームに、大いなる希望を与えているのが天皇杯での4強進出だ。

 磐田との準々決勝は互いに前線で効果的な攻めを見いだせないままの展開で、0−0の後半36分に決勝ゴールが生まれた。左サイドからのMFバブンスキー(23)の逆クロスを遠藤が中央へ折り返すと、相手GKとDFが交錯してオウンゴールに。我慢比べの末のミス誘発。幸運も手伝ったが、この勝利がもたらすものは大きい。

 天皇杯は2013年に1度優勝している。昨季は準決勝で優勝した鹿島に敗れ、頂上には手が届かなかった。タイトルへあと少しのところまできた。それもエース格を2人欠いての総力戦だけに、チームは4年ぶりの優勝に向けてまとまっている。準決勝は12月23日、相手は柏だ。

 第31節の磐田戦に敗れてリーグ優勝はなくなった。だが、リーグ3位までに与えられる来季のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場権を懸けた戦いは残り3節、C大阪、仙台、浦和戦にかかっている。

 3位のC大阪は勝ち点57、4位柏が55、マリノスは55(得失点差で5位)。6位の磐田の54まで含めて厳しい戦いが待つが、意地でもアジアの舞台を目指したい。ACLの出場権は天皇杯優勝チームにも与えられる。「難しいのは分かっているが、ここからが本当の戦い」とみんなが声を一つにしている。

 (財徳健治=スポーツライター)

 

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