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【神奈川】

「ヘイト なくなるよう期待」 迷惑要件 削除の声も

 川崎市は九日、公的施設でのヘイトスピーチ(憎悪表現)を事前規制するガイドラインを市議会文教委員会に報告した。委員の市議たちからは「全国でも初めての施策を評価したい」などと好意的な意見が出たが、問題点の指摘も相次いだ。(山本哲正)

 委員会では、「ヘイトスピーチがなくなるよう期待したい」といった、前向きにとらえる意見が出た。一方で複数の市議が問題視したのは、公園や公民館の利用制限で、不許可や許可取り消しは「他の利用者に著しく迷惑を及ぼす危険が明白」な場合に限るとした部分。

 市民からのガイドラインについての意見募集では計二千五十三件寄せられたが、深刻な人権侵害があれば十分だとする立場などから、迷惑要件の削除要望が五十二件あったことを受け、一部市議らも削除を求めた。

 市側は、一九八四年の泉佐野市(大阪府)市民会館事件で、当時の市長が集会への市民会館利用を不許可としたことに対する九五年の最高裁判決を踏まえ「外せない」と答弁。しかし市議らがさらに「時代は変わっている。現代にマッチした考え方を示して」「今後の判例動向を見たうえで、なくしていくべきだ」と要望すると、「公の施設の利用許可を巡る事件で、新たな最高裁の判断が示されたら、それに従う」との考えを示した。

 また、同じく不許可、許可取り消しについて、判断の公平性や透明性を確保するために、市が事前に意見を求める第三者機関にも注目が集まった。

 市は、第三者機関について、ガイドライン施行の来年三月末までには人選を終えて立ち上げる予定だと説明したが、市議の一人が「差別を受ける当事者を第三者機関に加えよ」と求めたのに対しては、先行する大阪市のヘイトスピーチ審査会が学識者と弁護士で構成されていることを示しながら「同様の構成になると想定している」と否定。この市議は「市民の人権被害を防ぐための第三者機関なので、そこに差別を受ける当事者が入ることは、中立性、公正性を欠くことにはならない」と訴えた。

 

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