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【神奈川】

入院患者にやさしいスープ 横浜市民病院、評判は上々

スープを手に改良点を話し合う平野さん(中)と堀口さん(右)ら=横浜市保土ケ谷区で

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 横浜市立市民病院(保土ケ谷区)は、手術後で食事制限のある入院患者向けにおいしいスープの提供を始めた。レシピは同市中区元町のフランス料理店「霧笛楼(むてきろう)」と共同開発。患者の評判は「優しい味で飲みやすい」「絶品です」と上々という。 (梅野光春)

 その名は「スープ・ドゥ・レギューム」。「野菜スープ」をフランス語にして雰囲気を出す。タマネギやセロリ、昆布、干ししいたけ、ローリエなど九種類の食材を一時間半煮込み、火を消して三十分寝かせて完成。手術のため絶食した患者が初めて口にする食事と想定し、動物性の素材は使わず塩分控えめ。具はない。野菜の香味を和風だしのうま味が支える琥珀(こはく)色のスープだ。

 患者に提供する際、カップに注ぎ、ふたをするのがポイント。「飲む直前にふたをとると、こもっていた香りが漂って食欲を誘う」と開発に携わった同病院の医師平野資晴さん(45)は説明する。こうした工夫やレシピは、霧笛楼の今平茂総料理長に教わった。

 同病院では二〇一〇年以降、市内の名店の料理人に協力を仰ぎ、生活習慣病予防のための健康料理教室やレシピ作りに力を入れてきた。今平総料理長ともこの取り組みで知り合い、「おいしい病院食を」と昨年十月、開発に取り掛かった。

ふた付きのカップで提供する「スープ・ドゥ・レギューム」

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 今年四月にできた試作品は、レシピ通りに作ったのに出来はいまひとつだった。「野菜に合った切り方や煮る時の火加減など、今平総料理長のアドバイスで改良を重ねた」と同病院の管理栄養士堀口真樹さん(55)は振り返る。徐々に出来栄えが安定し、十一月十三日に提供を始めた。一日当たり四十〜七十食をスープとして出し、残りは煮込み料理のベースに活用している。

 患者からは「味がぼんやりしている」「他の食事メニューの底上げも」と厳しい指摘もある。平野さんは「今までよりおいしく、横浜らしい食事を提供する願いが一つかなった。これからも改良を続けていきたい」と話している。

 

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