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【神奈川】

たわわに実れ「長十郎」 川中島小植樹から10年、ナシ畑完成

ナシの枝と針金をひもで結ぶ児童たち=川崎区で

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 川崎市川崎区発祥のナシ「長十郎」のナシ畑が四日、同区の川中島小学校の一角に完成した。二〇〇八年に児童たちが植えた二本の苗木は、実を付けられるほどに成長し、きちんと世話をすれば三十〜四十年間は収穫できるという。協力してきた市民団体のメンバーは「子どもたちが将来、自分の子どもに長十郎のことを説明してくれれば」と話した。

 市内の魅力を伝える市民団体「多摩川クラブ」によると、長十郎は同区大師河原で明治中期に発見された。甘く病気に強いことなどが特徴で、全国の農家に広まったが「豊水」や「幸水」など新品種の登場で、ほとんど栽培されなくなった。

 同小では、地元の名産品を学ぶ授業で、植樹のほか多摩区のナシ農家での授粉や収穫体験に取り組んできた。

 校庭の一角につくられたナシ畑は、鉄パイプの骨組みで囲まれ、地上約百六十センチの高さに針金を渡してある。五年生の約九十人が、枝を横に広げるためにナシの枝と針金をひもで結ぶ「誘引」作業に参加した。大日向宗龍(おおひなたそおそう)君(10)は「学ぶ前は昔の珍しいナシだと知らなかった。収穫できたら全校児童で分け合いたい」と話した。

 多摩川クラブのメンバーたちは、枝の剪定(せんてい)や土壌改良、鉄パイプの骨組みづくりなどに汗を流してきた。阿部英夫さん(57)は「十年間同じ木に携わって、実を付けるまでに育ったことが感慨深い。長十郎の歴史が、子どもたちだけでなく、さらに未来の世代にも伝わってくれればいい」と話した。 (大平樹)

 

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