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【神奈川】

戦後の野毛 象徴保全へ 都橋商店街ビル、「歴史調査会」に正式譲渡

新たな所有者が決まった野毛都橋商店街ビル=中区で

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 横浜市中区の野毛地区にある飲食店街「野毛都橋商店街ビル」が今月、公益社団法人「横浜歴史資産調査会(ヨコハマヘリテイジ)」に正式に譲渡された。ビルは築五十年以上経過し、戦後の野毛の歴史を象徴する存在。二〇一四年に、前の所有者の公益財団法人「横浜市建築助成公社」が将来的に解散することが決まって以降、ビルの行方に関係者の注目が集まっていた。 (志村彰太)

 ビルは一九六四年に建設された。東京五輪を見に訪れる外国人客を迎えるに当たって整然とした街にするため、戦後、同地区に並んでいた闇市をビルに集めた。鉄筋コンクリート二階(一部地下一階)建てで延べ八百二十三平方メートル。現在は飲食店など六十店舗が入る。

 ビルは大岡川沿いの県の河川用地に立ち、五年ごとに占用許可の申請が必要。通常は公的に使用することが条件になるが、建物の歴史的経緯や譲渡先が公益法人という理由により引き続き許可される見込み。

 市内の歴史的建造物を調査している市都市デザイン室は「ビルは戦後の野毛を物語る象徴」と評価。公社は調査会が適切に保全を図るのを条件に、資産価値数千万円とされるビルを無償で譲渡する。

 調査会は八八年設立で、市内の歴史的建造物の勉強会を開くなどしている。実際に建物を保有し、保全するのは初めて。米山淳一事務局長は「これからは戦後建築が評価される時代になる。今回はその先行例。市や商店主らの助言を得ながら野毛の歴史的景観を守っていく」と語った。

 

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