東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 神奈川 > 記事一覧 > 12月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【神奈川】

<2017かながわ 取材ノートから>衆院選 「決められない民進」を露呈

雨の中、候補者の応援に駆け付けた立民の枝野幸男代表(右)と民進の蓮舫元代表=10月16日、横浜市中区で

写真

 十月二十二日投開票の衆院選は、大騒ぎになった割に変化に乏しかった。目立ったのは民進党の「決められない」「まとまらない」姿。現状では政権批判の受け皿になれないことがはっきりした。

 九月下旬、いずれも県連代表を経験した笠浩史(9区)、後藤祐一(16区)両氏が離党したのを皮切りに、民進の出馬予定者が相次いで離党。希望の党と立憲民主党が設立されると「人材の草刈り場」になり、後藤氏の後任として県連代表になった本村賢太郎氏(14区)も代表就任わずか一週間で辞任・離党した。

 県連はこの間、「中央の決定を待つ」「支援組織の意向に従う」として受け身の対応に終始。結局、民進系候補者は希望、立民、無所属に三分割され、陣営の取材を進めても出てくるのは選挙戦略ばかり。「国をこうしたい」「こんな政策を実現させたい」といった政治信条は見えなかった。

 「決められない」姿勢は七月三十日に投開票された横浜市長選の時から垣間見えていた。現職を支援する主流派と元市議を推すグループに割れ、どちらを推薦するか最後まで結論を出せなかった。

 主体性を欠いた対応は衆院選後も続いている。今月二十五日に実施予定だった、空席になっている県連代表選は延期になった。ある横浜市議は「現状維持か党名変更か新党か。党の方向性が定まっていない」と先延ばしの理由を説明する。

 衆院選直後、県連内で出ていた「中央の意向に左右されるのは嫌。地域政党にするなど政局から離れた組織にしたい」との声は急速にしぼんだ。県連が手をこまねいているうちに事態はどんどん進展する。年明けにも地方組織を立ち上げる立民には、県内の複数の民進地方議員が入党を希望しているという。

 「一年半後に迫った統一地方選しか見ていないんだよ」。別の横浜市議はこう語る。どの政党で、どの団体の支援を受けるのが得策か、自ら判断せず状況に身を任せてしまっている。

 旧民主や旧維新の寄せ集めの民進は政策に一貫性がないといわれてきた。その頼りなさを見透かされ政党支持率が低迷すると、自らの当落を巡って日和見になり、覚悟を持って前面に立つ人材がいなくなった。悪循環が続き、さらに何も決められなくなっていった。

 自民党はさまざまな利害を抱えてはいても、組織として結論を出したら一枚岩になる。民進系議員はまとまる努力をすべきだ。看板を掛け替えても有権者はすぐに見透かすだろう。 (志村彰太)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報