東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 神奈川 > 記事一覧 > 1月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【神奈川】

朝鮮学校保護者 人権救済を申し立て 補助金不支給で県弁護士会に

記者会見する朝鮮学校の生徒と保護者ら=県庁で

写真

 朝鮮学校の生徒に支給すべき県の補助金を、学校の教育内容を理由に支給しないのは人権侵害だとして、県内の朝鮮学校に通う子どもの保護者が十七日、県弁護士会に人権救済を申し立てた。同会は申し立て内容を調査し、一年程度で警告や勧告などの対応を取る。

 申立人は、学校法人神奈川朝鮮学園が運営する県内五カ所の幼稚園−高校に子どもを通わせる全保護者のうち、三分の二以上に当たる百十八人。高校三年の男女三人、保護者二人らが同日、県庁で記者会見し、不条理さを訴えた。

 男子生徒は「僕は自分の民族のことを学びたいだけなのに、自分ではどうしようもない問題に巻き込まれている」。三人の子どもを通わせる母親は「私たちは税金も払い、補助を受ける権利がある。学費負担が重く、子どもは我慢しながら生活している」と話した。

 県は二〇一二年度まで学校に年六千万円以上の補助金を支払っていたが、北朝鮮の核実験に伴い一三年度は凍結。一四、一五年度は学校ではなく学費補助の名目で生徒側に補助金を出すようにした。一六年度から不支給が続いている。

 県私学振興課は「一六年度までに拉致問題を高校社会科の教科書に記述する約束をしたが、実行されないため」と説明。教科書編集は学校だけではできず、学校は一四年度から独自製作した副読本で拉致問題を教えている。しかし、同課は「副読本は暫定的な対策にすぎない」とする。

 申立書は一六、一七年度分の補助金をさかのぼって支給し、一八年度以降の支給継続を求めている。会見に同席した代理人弁護士は「教育内容を理由に補助金を支給しないのは差別だ。子どもの学習権も侵害している」と県を批判した。 (志村彰太)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報