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【神奈川】

死因特定へ県内初の画像診断 横浜市立大、年末にも運用開始

 横浜市立大法医学教室(金沢区)は二〇一八年度、遺体の内部をコンピューター断層撮影(CT)で分析し、死因特定に役立てる死亡時画像診断(Ai)の専用装置を県内で初めて導入する。高齢化の進展による「多死社会」到来に備え、死因不明の事例が増えるのを防ぐ。Aiは全国的に導入が進んでおり、市立大は年末の運用開始を目指す。

 警察が取り扱った死亡者のうち、司法解剖して死因を特定する割合は全国平均で5%程度にとどまる。高齢化の進展や、死亡時に医師が近くにいないことが多い在宅医療が普及すれば、死因が分からない事例が増える懸念がある。

 同市では一四年度まで監察医制度が実施され、司法解剖とは別に行政解剖で死因を特定する仕組みがあった。だが、一人の監察医が年に千例以上の解剖を担うなどの問題が判明して廃止。同制度に代わる取り組みが求められていた。

 Aiは、遺体の外見だけでは分からない体内の出血や病変部を見つけることができる。放射線医らでつくる財団法人「Ai情報センター」の山本正二代表理事は「全事例を解剖するのは難しい。Aiは実際に解剖するか迷った際の判断材料になる」と意義を語る。遺体を傷つけず、遺族の承諾も得られやすいという。

 ただ、撮影したCT画像を読み取る放射線医について、市立大は「法医学教室に配置できるかは未定」とする。山本氏は「撮影して終わりでは予算の無駄遣いになる」と指摘。今後は放射線医の確保が課題になる。

  (志村彰太)

 

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