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【神奈川】

川崎市、施設出身者に奨学金 基金3500万円を創設へ

 児童養護施設などで生活する子どもたちの学習や、退所後の進学を支援しようと、川崎市は新年度「子ども・若者応援基金」を創設する。大学などに進学する者に給付型奨学金を出したり、小学生以上に塾代などを補助したりする。財源には市内で行われている競馬・競輪の収益を充て、市民や企業から寄付を募る。 (大平樹)

 市によると、大学や専門学校への進学率は全国的に約75%に上るが、児童養護施設出身者に限ると25%程度にとどまる、との調査結果がある。児童養護施設出身者の中には、資金を出す両親がいなかったり、生活費を稼ぐアルバイトに追われたりして進学をあきらめる人がいるため、市は資金面で支えて進学する子どもを増やしたい考えだ。

 奨学金は国立大に通う場合は月額三万円、私立大は同五万円を出し、返済義務はない。新年度の対象者は十九人とみている。

 また、児童養護施設では生活習慣は指導するが、学習習慣は付きにくい面があるという。塾や家庭教師の利用は国の補助があるものの、月額の上限が決まっていたり、小学生は対象外だったり制限がある。このため基金からの資金で小学生を対象に含めたり、国の補助で足りない部分を埋めたりする。塾や家庭教師の利用を促して教育格差の解消を図る。

 基金の財源には、競馬・競輪の収益を充てる。市は直営で競輪を、県とつくる一部事務組合で競馬を開催し、両者の収益は市の一般会計に繰り入れられ、教育環境の整備などに使われてきた。基金(三千五百万円)には新年度の繰入金から三千万円を充て、残る五百万円は市民の寄付を募る。

 担当者は「子どもの貧困を解消するため、社会全体で負担を分かち合う機運を高めたい」と呼び掛けている。

 

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