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【神奈川】

憤り、悲しみ今も 中1殺害から3年 絶えぬ献花

お菓子や飲み物が供えられた即席の献花台に手を合わせる女性たち=川崎区で

写真

 川崎市川崎区の多摩川河川敷で中学一年の上村遼太さん=当時(13)=が死亡した事件から二十日で三年となった。現場には未明から市内外の人たちが訪れ、花や線香などを供えて上村さんの死を弔い、事件が風化しないことを口々に望んだ。 (大平樹)

 「遼太君と対話がしたくて来ている。現場で彼の死を弔いたい」。事件直後から供え物を整理するボランティアをしてきた横浜市の竹内七恵さんは、月命日に現場に足を運び続けている。二十日も朝から訪れ、同じように集まっているボランティア仲間たちと、事件や上村さんのことを語り合った。

 上村さんは二〇一五年二月二十日、遺体で発見された。少年三人が殺人や傷害致死罪などで起訴され、それぞれ不定期刑が確定した。判決によると、三人は多摩川の河川敷で上村さんの顔をコンクリートに打ち付け、首をカッターナイフで複数回切って出血性ショックで死亡させた。

 二十日、即席の献花台には、お菓子や飲み物のペットボトルのほか、上村さんが小学六年まで住んだ島根県の隠岐諸島・西ノ島の写真入りカレンダーなどが供えられた。富山県から訪れた中国籍の女性(47)は、名産のますのすしを供え「(加害者の少年たちは)どうしてここまでやらなければならなかったのか。刑の軽さにも納得がいかない」と憤った様子で話した。

 東京都大田区の広渡久和さん(59)は「三年がたち、刑事裁判も終わったが、風化しないようにしなければいけないという気持ちで現場に来た」と話した。線香をたむけて手を合わせた横浜市の無職男性(70)も「とにかく二度とこんな事件が起きないように、と願うばかりだ」と語った。

 自宅に上村さんの写真などを置いているという坂間清さん(69)=静岡県富士市=は、小学五年の男の孫から写真の人物が誰なのか聞かれることもあるそうで、まだ事件のことを伝えられずにいる。「いろんな事件が起きるが、この事件は時間がたっても忘れてはいけない」と唇をかみしめた。

 犯行時刻とされる二十日未明に現場で手を合わせた三阪誠さん(50)=奈良県葛城市=は「貧困や不登校などが複雑にからんで起きた事件で、社会人の一人として『自分は関係ない』と言えない」と訴えた。

 

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