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【神奈川】

改憲の動きに危機感 川崎市内などの母親グループ 意見交換会で問題意識深める

憲法について勉強していることなどを話し合った、おでぶな会のメンバーたち=川崎市内で

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 安倍晋三首相が憲法改正に意欲を示し、自民党が年内の改憲発議を目指す中、川崎や横浜市内などに住む母親たちのグループが、憲法をテーマに意見交換会を開いた。改憲への不安や危機感を口にし、まずは憲法を知ることから始めよう、などと話し合った。 (山本哲正)

 このグループは主に小田急線、田園都市線、ブルーライン(横浜市営地下鉄)、南武線の沿線に暮らす人がメンバーで、鉄道の頭文字から「おでぶな会」という。折に触れて集まり、政治の問題や子育てなどを話し合ったり、社会的な問題を扱った映画の上映会を開いたりしている。

 二十日、川崎市内の施設の喫茶コーナーに集まったのは三十〜五十代の五人。自民党の石破茂元幹事長が憲法九条に自衛隊の存在を明記する改憲私案をまとめ、党に提出した話題から話が始まった。

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 南真理さん(二十代の娘二人の母親) 戦力不保持や交戦権否認を定めた九条二項を削除しちゃう内容。戦争のできる国にしちゃうのかしら。たくさんの人に興味を持ってもらわないと。

 鈴木法子さん(中学生女子の母親) でも、私たちの世代って、国民主権とか憲法の三大原則は覚えたけど、憲法が権力者を縛るものとは教えてもらわなかったんじゃない? だから権力の座にいる人たちが憲法を変えたいと言い出すことに警戒心がない人が多いのかも。

 南 おでぶな会では弁護士さんを呼んで勉強会を開いたけど、私たちもこうした活動をして、最近知った。憲法は権力者が守らなきゃいけないもの。私たちが守らせなきゃいけないものだって。

 藤池香澄さん(高校生女子と中学生男子の母親) 大多数の人は今も関心がないと思う。それって改憲したい人たちにとってはチャンスでしょうけど。

 川上明子さん(小学生女子の母親) 改憲より他にやることがたくさんあるでしょう。市の平和・人権学習の講座で子どもの権利や勤労の権利を学んだけど、人権が保障されていない現実が多くある。

 藤池 うちの子どもは中学の時に不登校になったが、学校に「今日休みます」と電話すると「はい分かりました」でガチャン。義務教育とは、周りの大人にとっての義務なのに、分かっていない大人が大多数。

 南 憲法が機能していない。そちらを改善する努力が先だよね。

ライオン(権力)が暴走しないように縛る檻(おり)に憲法をたとえた「檻の中のライオン」(かもがわ出版)の著者・楾大樹(はんどうたいき)弁護士を招いて開かれた、おでぶな会の憲法学習会=昨年6月、横浜市で

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 林佐登子さん(小学生女子、未就学男児の母親) それなのに、あの手この手で進めていく政権の怖さを、私たちは安保法制の時の経験で知ってる。沖縄の名護市長選でも基地に反対する人が大勢いたが、反対を明確にした前職が負けた。改憲に反対の人が多くても、コマーシャルとか、いったいどんな方法でギャフンとさせられるか。心配です。

 藤池 効果的なのは、憲法ってどんなものかを皆で知ること。遠回りのようで一番近道。

 川上 いろんな考えを持っていても、お互い憲法をよく知ったうえなら対話も進むと思う。

 鈴木 知憲だよね。(先述の)弁護士さんが首都圏で講演会を開く手伝いをしているが、受講してくれた先生の一人は「憲法のことを分かっていなかった」って。

 南 子どもたちにとってもいいこと。光だね。

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 おでぶな会は、会員とみなしている承認制フェイスブックの参加者も含めてメンバー約五十人。問い合わせは、おでぶな会のメール=odebunapeace9@yahoo.co.jp=へ。

 

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