東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 神奈川 > 記事一覧 > 3月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【神奈川】

<元気人@かながわ> 小さい赤ちゃん専用肌着を企画・販売 谷山綾子さん(35歳)

写真

 二五〇〇グラム未満の低出生体重児のため、サイズや色にこだわった肌着を企画・販売する専門店「Baby Storia(ベビーストリア)」を鎌倉市で営む。昨年八月、新たにネットショップを立ち上げると、毎日のように応援の電話やメールが届くようになった。

 送り主の多くは、小さな赤ちゃんを出産した母親ら。新生児集中治療室(NICU)の前で孤独感を味わったが、購入した肌着を着せたら周囲から「かわいいね」と声を掛けられ、うれしかった−。切実な声に、六年前の自分を重ねる。

■自らの経験から

 体調を崩して入院中に早産のリスクを指摘され、専門医療機関に転院した途端、陣痛が始まった。妊娠二十三週、帝王切開で生まれた次男瑞樹(みずき)ちゃん(6つ)は四四五グラムだった。NICUの保育器の中、細い点滴の管やモニターにつながれた小さな姿が痛々しい。「何てことをしてしまったんだ」と自らを責めた。

 人工呼吸器を外し、保育器から出ることができたのは二カ月後。小さいサイズの肌着が手に入らず、標準のものを着せたところ、当時二二〇〇グラムの瑞樹ちゃんには大きすぎた。抱っこしていてもはだけたり、めくれ上がったりしてしまう。

 「あれもだめ、これもだめじゃなく、これもできた、ということを増やしていこう」。自らを奮い立たせるため、ミシンに向かった。ぴったりな肌着を試行錯誤するうち、楽しくなっている自分がいた。

■色にこだわる

 製品作りは、色にこだわる。鮮やかな水色とピンク、黄色の三色の品ぞろえは、経験から「お母さんの気持ちが明るくなるように」と考えた。赤ちゃんの成長を記録する写真でも、カラフルな肌着は映える。

 国の調査によると、二〇一六年に生まれた赤ちゃんのうち低出生体重児は9・4%、約九万二千人に上る。「いつ、誰が出産するか分からない。お母さんが悲しい気持ちになるのを少しでも減らすため、専用の肌着があることを多くの人に知ってほしい」と願う。

 肌着は一枚二千四百円。問い合わせはベビーストリア=電0467(55)5481=へ。(北爪三記)

◆私の履歴書

1982年 宇都宮市で生まれる

2001年 結婚

 08年 夫の仕事で長男、長女と共に鎌倉市に転居

 12年 次男出産

 15年 低出生体重児の肌着専門店「Baby Storia」を自宅で開業

 17年 同店のネットショップをオープン

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報