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【神奈川】

植木、果樹の育て方教授 直売所の園芸相談員が人気

来店者に気さくに話し掛ける釼持さん=麻生区黒川のセレサモス麻生店で

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 JAセレサ川崎の大型農産物直売所「セレサモス麻生店」(川崎市麻生区黒川)に、来店者が絶大な信頼を寄せる園芸相談員の男性(75)がいる。モットーは「私、絶対に失敗させませんから」。本格的な暖かさが増すこの時期、その言葉を頼って訪れる人々が県内外から後を絶たないという。 (安田栄治)

 男性は、四月で相談員となって十年目を迎える釼持功(けんもついさお)さん。川崎市フルーツパーク(現・農業技術支援センター)の所長を務め、果樹の試験や生産者への技術指導をしてきた。退職後、二〇〇九年四月からセレサモス麻生店の園芸コーナーで来店者に苗物や植木の管理、果樹の育て方などをアドバイスしている。

 人当たりがよく、気さくに話し掛ける釼持さんには自然と人が寄っていく。ニーズに合わせて苗物を選ぶだけでなく、時期に合わせた管理方法も伝授。「苗を育てて実をならせ、収穫できるまでが私の仕事。何度も相談に訪れた人が、収穫したキュウリやナス、カボチャなどを持ってきてくれたときが一番うれしい。スイカを食べさせてもらったこともありました」と目を細める。

 七年前の東日本大震災後、被災地に何か送りたいと相談されると、「気候の違うところで果樹を育てるのは難しい。植木なら大丈夫」と勧めて被災者を喜ばせた。

 小田原市から電車で片道二時間かけて通勤する。起床は朝四時。自宅の農園をのぞいてから家を出て、開店の二時間前には到着する。「納品する生産者とじっくり話して生産品の状況を知ることで、来店者のニーズにもこたえられる。自分も自然を相手に生産する実務をしていないと話ができない」と言う。

 来店した麻生区の主婦(46)から「一昨年は数十個も実をつけたレモンが、昨秋は八個しかできなかった」と相談されると、「それは一昨年の頑張りで去年は(樹木が)お疲れさんだった。今年は実がなったら形がきれいな物以外は間引き、肥料をしっかりやって元気にしてあげて」とユーモアを交えて答える。

 今年は寒暖の差が激しい日が続いている。釼持さんは「気候がまだ落ち着かないので、特にかんきつ類の苗物を購入するのは四月末まで待ってほしい。それから分からないことは何でも聞いて、じっくりと育てれば必ず実ができる」と太鼓判を押す。

 セレサモス麻生店は水曜が定休日。釼持さんは月曜日も休日で、それ以外の日は午前十時〜午後五時まで来店者との会話を楽しんでいる。問い合わせは、セレサモス麻生店=電044(989)5311=まで。

 

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