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【神奈川】

横浜高島屋で記念展示販売会 大倉陶園 初窯品など名作から独自技術の新作まで

展示されている新作と中西社長=横浜市西区で

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 今年創業百年目で、皇室にも納品実績がある高級磁器メーカー大倉陶園(横浜市戸塚区)の記念展示販売会が二十六日まで、西区の横浜高島屋八階で開かれている。試行錯誤の末、創業三年後に売り出した初窯品の鉢など歴代の名作や、独自技術を詰め込んだ新作など百五十点が並ぶ。

 大倉陶園は一九一九年に大倉孫兵衛、和親の父子が設立した。日本陶器(現ノリタケカンパニーリミテド)、東洋陶器(現TOTO)、日本碍子(がいし)を立ち上げた父子が、輸出に注力する三社に対し「最高級の美術品を作りたい」と採算度外視で現在の東京都大田区で創業。六〇年に戸塚区に移転した。

 同社では通常より百度高い千四百六十度で本焼きし、青色の顔料で上絵を描いた後、再び同じ温度で焼く。硬さと薄さを両立させ、立体感のある絵付けになる。十四代目の中西基容(もとやす)社長によると、生地の独自配合により、溶けたり曲がったりするリスクを解消した。現在もこうした創業時の手法を守り、六十人の職人がほぼ全工程を手作業でこなしている。

 会場には、絵付けの立体感を生かして絵画のように仕上げた板状の作品や、金色でアクセントを付けたつぼ、実用品のティーセットなどを展示している。「次の百年」に向け、中西社長は「国内の食器需要は頭打ち。原点に立ち返って美術品の制作を進めていく」と語った。 (志村彰太)

 

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