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【神奈川】

赤色灯や無線機、細部まで精密に 警察車両中心 横浜のミニカー店

警察車両を精密に再現したミニカーを見つめる原島社長=横浜市栄区で

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 ショーケースに各都道府県警の個性豊かなパトカーや白バイ、要人警護車両などが並ぶユニークなミニカー店が横浜市栄区笠間にある。警察車両を中心に販売する「ヒコセブン」。実物を徹底的に取材して再現することにこだわり、愛好家だけでなく現役警察官の心もつかんでいる。 (加藤豊大)

 「運転席と助手席、どちらからも周囲を見渡せるよう上下に二つあるルームミラーも、本物同様に再現しています」

 人気の商品「1/43 トヨタ クラウンGRS200」を手に取りながら社長の原島行雄さん(39)が説明する。全長約十一センチで、子ども向けミニカーの一・五倍ほど。大きな違いはその精密さだ。無線機やナビ画面といった内装まで実車そっくりに作り込まれている。

 同社は原島さんの父孝夫さんがRC(無線操縦)カーメーカーから独立し、二〇〇一年に創業。幼い頃からスポーツカーが好きだった原島さんも大学を卒業した二年後の〇三年に入社した。同年、常連客のリクエストに応えて警察車両専門のブランド「レイズ」を立ち上げ、設計図を原島さんが描き、製造は海外の業者に委託している。

 これまでに商品化したのは三十五都道府県の約二百五十種類。サイズは四十三分の一(四千〜一万五千円)と六十四分の一(全長約七センチ、二千二百〜二千五百円)がある。大きさや使用するパーツの数、生産台数によって価格は異なり、年一万台以上を売り上げる。

 車体にペイントされた文字のフォントまで再現した精密な設計図を描くため、資料として撮影する写真は一種類につき五百枚にも及ぶ。目当ての車両が運良く警察主催のイベントで並んだり、協力が受けられたりすることもあるが、多くはない。

 「そんな時は警察署などの前で張り込んで、車両が出動するのを待つしかありません」と苦笑いする。車体上部の「警視庁」の文字を撮影するため、二時間以上も歩道橋でカメラを構えたこともある。「愛好家の厳しい目に応えるため手は抜けません」

 そう話す原島さんも、今では立派な警察車両マニアだ。「同じ車種でも覆面パトカーは排気量が大きいし、雪が積もる地域は、四輪駆動で赤色灯に防雪カバーが付く。目的や役割に応じて機能性を追求する警察車両の奥深さに徐々に引き込まれた」

 店頭での購入の約三割を占める現役の警察官やOBから掛けられる一言も大きな原動力だ。「配属されて初めて乗ったパトカーだよ」「定年退職する恩師に贈る」−。手に取る人の人生に寄り添えることがうれしい。「多くの人に喜んでもらうため、四十七都道府県の車両をそろえることが当面の目標」と語る。

 商品は全国の模型販売店やウェブサイト(「ヒコセブン」で検索)でも購入できる。限定生産のため、在庫があるのは十一都府県警の三十種類ほど。問い合わせは同社=電045(897)3255=へ。

 

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