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【神奈川】

新栽培法のアスパラガス 麻生で初の出荷

アスパラガスをはさみで収穫する梅沢さん=麻生区で

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 明治大学農学部(川崎市多摩区)の研究室と民間企業の共同研究で生まれた栽培法で育ったアスパラガスが初めての出荷時期を迎えた。麻生区はるひ野の農家梅沢正広さん(67)の畑では、次々と地中から茎を出し、高さ30センチほどに育ったところで収穫されている。 (小形佳奈)

 栽培法は、種苗会社「パイオニアエコサイエンス」(東京都港区)と同学部野菜園芸学研究室が開発し、「採りっきり栽培」と名付けられた。

 研究室の元木悟准教授(50)によると、これまでは凍霜害を避けるため初夏に地表近くに苗を植え、一、二年後から十五年ほどかけて少しずつ収量を増やす栽培法が主流。連作で病気が出やすくなり、輪作ができないなどのデメリットがあった。

 採りっきり栽培は、二、三月に地表から十五センチほどの深さに植えることで寒さから地下茎を守り、翌春にすべての株を収穫する。研究室の試験栽培では十アールあたりの年間収穫量が、従来の栽培法と比べて全国平均(四百八十五キログラム)の約二倍の一トンになった。

 同大は一昨年五月、新栽培法を発表。同大と市の連携協定に基づき設置された「黒川地域連携協議会」でモデル的に取り組むことになり、十七軒の農家が参加した。梅沢さんもこのうちの一軒で、アスパラガス栽培は初めて。昨年三月に約百五十株を植え、追肥を一回、秋までは雨後に雑菌の繁殖を防ぐために消毒したほかは「あまり手間がかからなかった」という。

 朝に収穫したものを長さ二十五センチにそろえ、太さを選別して袋詰め。すぐにJAセレサ川崎の大型農産物直売所「セレサモス」麻生店に持ち込み、一袋約百二十グラムを二百八十円前後で販売する。「収穫当日なら穂先十五センチくらいは生で食べられるよ」と梅沢さん。五月下旬ごろまで収穫が続く。

 取り組みは区外にも広がり、元木准教授によると、来春の収穫に向けて、市内の農家六十四軒で苗が植えられたという。

 

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