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【神奈川】

走る支店窓口「きんじろう号」 JAかながわ西湘、16日から

移動店舗のきんじろう号=小田原市で

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 県西地域を地盤とするJAかながわ西湘(小田原市)は16日から、支店の窓口機能を持たせた移動店舗車「きんじろう号」を運行させる。近くに支店がない集落を回り、顧客は車内で貯金を引き出せる。県内13のJAで初の試み。山間部を巡回する金融サービスの先駆けになりそうだ。 (西岡聖雄)

 きんじろう号は二トントラックで、愛称は江戸時代の農村復興に尽力した地元の偉人二宮金次郎にちなむ。支店と同じ機器やカウンター、防犯カメラ、客用ソファ(三人掛け)などを搭載。現金自動預払機(ATM)ではなく、乗車する窓口職員を通じて貯金の入出金、公共料金や税金の納付などを行う。

 当面の出張先は、小田原、南足柄両市と山北、松田、箱根、真鶴、湯河原、大井各町の集会所や公民館、旧支店跡地を含む十七カ所。統廃合で最寄りの支店が遠くなった場所が多い。

 二週間に一度巡回し、一カ所で一時間半ほど営業する。車内の窓口職員のほか、各エリアの担当者も現場で顧客対応する。口座を持つ組合員らに出張日を郵送などで伝え、地元警察と協力して防犯に取り組む。

 JAの移動店舗は東日本大震災を受け、災害時の臨時店舗や中山間地の地域貢献策として、農林中央金庫が推進。全国のJAで計百台近く導入された。支店業務を続けられなくなる大災害時は、各地の移動店舗が被災地へ駆けつけ、協力し合う。

 JA西湘は山間部の組合員らの利便性アップ、支店に車で行く高齢ドライバーの交通事故や振り込め詐欺防止のほか、定期的に大地震に見舞われてきた県西地域の土地柄を踏まえ、移動店舗車を持つことにした。

 担当の岡部和章さん(38)は「巡回することで、組合員同士が集まるコミュニティーの場にもなる。顧客と顔の見える関係を保ちたい」と話す。

 金融機関による移動店舗は、県内ではスルガ銀行(静岡県沼津市)が既に導入。支店がなく顧客が多い都市部を中心に、商業施設三カ所へATM搭載車を定期的に派遣している。日本郵便によると、移動店舗車は被災地などで活躍してきたが、神奈川県内での活動実績はないという。

 

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