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【神奈川】

<予報士記者の気象雑話>コスト・ロスモデル 降水確率で損得判断

ゴールデンウイークにシバザクラを楽しむ行楽客=2017年4月29日、埼玉県秩父市で

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 ゴールデンウイークが近づいてきました。行楽の予定が迫るにつれ、天気予報の降水確率が気になってきます。でも「晴れそうなのでOK」「雨が少し心配」と、一喜一憂して終わっていませんか。予定通り行動するべきか、別の予定に切り替えるか−。判断の助けになる簡単な計算方法を、例を挙げて紹介します。

 明日は結婚記念日。夫婦で高層ビル最上階にある夜景のきれいなレストランに行く予定です。降水確率は40%。雨が降ったら夜景が見えず、食事代(二万円)を損した気分になってしまいます。雨が降らない60%に賭けて予定を強行しますか?それとも、近場で映画を見る(三千六百円)に変更しますか?

 数学の考え方を用いた手法「コスト・ロスモデル」を使って計算してみます。

 まず、雨対策の映画代(コスト=三千六百円)を、食事代(ロス=二万円)で割り算します。答えは0・18で、百分率で表すと18%。これが降水確率より小さければ対策を取るというのがモデルの考え方です。降水確率は40%ですので、「映画を見に行く方がいい」との結論が導かれます。

 このモデルは、幅広い分野での活用に向けて研究が進んでいますが、条件が非常に単純化されています。「記念日にレストランで食事をしたい」といった個別の事情は考慮されていません。モデルを利用する際は、お金では表せない価値にも気を配る必要がありそうです。 (気象予報士・藤沢通信部記者 布施谷航)

 

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