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【神奈川】

病気の不安に寄り添って 「暮らしの保健室」開設1年

「相談者からは病院で医師に聞けないことを聞いてほしいという気持ちを感じる」と話す石井麗子さん=川崎市中原区で

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 医療者と住民が気軽につながる場を目指して、医師や看護師らが昨年4月に川崎市中原区で始めた「暮らしの保健室」が、活動1周年を迎えた。看護師の石井麗子さん(35)は「病院では解消できない不安に寄り添えている」と手応えを感じている。 (小形佳奈)

 暮らしの保健室は、市立井田病院緩和ケア内科の医師西智弘さん(37)が「身近な場所で健康や福祉の問題が解決できるワンストップサービスを展開したい」と設立した一般社団法人「プラスケア」が運営。総合病院の呼吸器内科・外科や在宅診療所などで経験を積んできた石井さんは、西さんの思いに共感し、看護師募集に応じた。

 中原区内外のコミュニティースペースなどを会場に一年間で七十回の「保健室」を開き、相談業務のほか、おきゅう教室、ギターコンサートなどを行った。石井さんは「座って他の人たちとおしゃべりして満足して帰られる常連さんもいます」。

 個別相談(三十分千円)に訪れた人は、ゆったりした音楽の流れる中、コーヒーを飲みながら石井さんに悩みを打ち明ける。がん患者からは「何を食べてはいけないか」「どのくらい運動していいか」といった日常生活に関する相談が多い。患者会のような大人数の場だと気後れする人にも「ゆっくり過ごせる」と好評という。

 「保健室」のメインの活動場所は、JR南武線向河原駅そばの「やまと診療所」三階。毎週水曜の午前十時から午後五時まで同所に石井さんが常駐し、西さんも勤務の合間を縫って相談を受ける。石井さんは「医療機関にかかる前に『ちょっと不安』という人も足を運んで」と呼び掛ける。年会費五千円を払うと会員向けのメール相談も受けられる。

 今後は、患者や家族の悩みを薬の処方ではなく、地域活動など日常生活を充実させる手法で解決する「社会的処方」にも取り組んでいくという。二十四日夜には、千葉大学予防医学センターの長嶺由衣子特任研究員を講師に招いて中原区内でキックオフミーティングを開く。参加費無料。興味のある人は誰でも参加できる。事前申し込みが必要。

 「やまと診療所」以外の開催情報やキックオフミーティングの詳細はプラスケアのホームページで。

 

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