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【神奈川】

珍しい竹の花咲く「三渓園」 「タイミンチク」昨年に続き

白っぽいおしべが見えるタイミンチクの花=横浜市中区で

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 花を咲かせるのが珍しい竹の一種「タイミンチク」が、横浜市中区の日本庭園「三渓園」で昨年に続いて開花した。竹はイネ科の植物で花びらはなく、麦のような穂から白っぽいおしべがほろりとこぼれている。専門家は「開花などにまつわる謎は多く、貴重な観察対象。ぜひ花を見つけに来て」と話している。

 タイミンチクは沖縄や九州南部に多い品種で、高さ三〜五メートルほど。同園では明治二十〜三十年代に植えられ、地下茎を伸ばして株を増やした。花は一九二八(昭和三)年に咲いたとの資料があり、昨年は五〜六月に開花し、八十九年ぶりの花を目当てにする来園者でにぎわった。

 今年は二月上旬に咲き始め、先月下旬から花の数が増えてきた。スマートフォンで撮影していた同区新山下の木下信彰さん(70)は「目立たない花だけに、はかない感じがしていい」と語る。

 横浜市立大・木原生物学研究所の坂(ばん)智広教授(55)によれば、竹のライフサイクルは数十〜百年程度。成熟すると一斉に開花し、残った穂が翌年以降も花を付けると考えられる。タイミンチクは昨年、一斉開花した可能性があるが、先行研究はなく、開花周期や生態は分かっていない。

タイミンチクの花を調べる坂教授(右)ら

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 坂教授は「何十年に一度という不思議さを感じながら、花を探すだけでも面白い。一年サイクルであくせく働く現代人にとって、いったん立ち止まって人生を考えるきっかけになりそう」と笑顔を見せた。

 園内では、もう一種の竹「オロシマチク」も花を付けている。入園料は高校生以上七百円、小中学生二百円。問い合わせは同園=電045(621)0634=へ。 (梅野光春)

 

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