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【神奈川】

若手競う高松国際ピアノで日本人初1位 麻生区の昭和音大3年・古海行子さん

優勝トロフィーを手にする古海行子さん=麻生区の昭和音大で

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 国内外の若手ピアニストが腕を競う「第4回高松国際ピアノコンクール」(3月、高松市で開催)で、川崎市麻生区の昭和音楽大3年(当時2年)の古海行子(ふるみやすこ)さん(20)が日本人として初めて1位に輝いた。古海さんは「1次審査から自分の気持ちを伝えようと演奏し、この成績につながりました。良い経験になりました」と喜んでいる。 (安田栄治)

 同コンクールは四年に一度開かれる。今回は書類審査を経て四十一人(九カ国)が出場した。一次〜三次審査を突破した五人が本戦でオーケストラと共演。古海さんは、リストのピアノ協奏曲第一番を演奏して四人を抑えた。

 約二十分間の演奏を振り返り、「緊張感はなく楽しかった。リストはすごいピアニストで、曲にピアノの音色の魅力が詰まっている。オーケストラとは初めての共演でしたが、対等に張り合う部分もあり、とにかくピアノの魅力を伝えようとやりました」と振り返った。

 高松市には一次審査から約二週間滞在し、市民から「頑張れ」と声をかけられることが多かったようで、「音楽に関心の高いところで、それぞれのステージ(審査)で温かい拍手をいただいた。本戦は運があったし、周囲の温かさに支えられたのも大きい」と感謝した。

 相模原市出身で六歳からピアノをはじめ、同市立東林中三年時に昭和音大ピアノ科の江口文子主任教授に師事を仰ぎ、同教授が主宰する同大付属ピアノアートアカデミーの門をくぐった。江口教授は「元々のんびり屋だった古海さんは、アカデミーで仲間の演奏を聴いて刺激された。人を見て自分の隠れた部分を発見できる。見たことも会ったこともないモーツァルトやシューベルトらの作品を弾くには、発見がないとできない」と彼女の成長を説明する。

 今回の栄冠の副賞として、オーケストラと共演する権利が与えられ、演奏の機会が増える。今後の活動について古海さんは「演奏者がいなければ楽譜から音は出てこない。作曲家がどういう人だったのか、何を考えていたのかということに寄り添っていきたい。十年後、二十年後に私が弾くリストの曲がどう変わっていくかにこだわり、よりよい音楽を残したい」と言葉に力を込める。

 古海さんのピアノリサイタルが五月九日午後七時から、浜離宮朝日ホール(東京都中央区築地五)で開催される。チケットの申し込み、問い合わせは全日本ピアノ指導者協会=電03(3944)1583=へ。

 

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