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【神奈川】

<元気人@かながわ>厚木で地域紙続けて44年に 山本耀暉(ようき)さん(68歳)

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 厚木市や周辺で市民らに親しまれている地域紙「市民かわら版」(五万部)の発行を続けて八月で四十四年。「日刊紙の地方版に出ないものを紙面化しよう」という姿勢で、今月一日号で八百六十九号を数えた。

 タブロイド判四ページに地元のニュースや催しなどのほか、地域文化人に依頼した記事や、自らペンを執る地域史や文化、環境などに関わる連載読み物を計三本ほど掲載する。「読者のプラスになるものを」との方針が長く続いている秘密かもしれない。

 一九七二年二月、大学卒業を前に就職が決まらず、知人の紹介で川崎市の地域紙に入った。一年弱勤めた後、求人広告会社「神奈川情報社」の設立に参加。「広告より新聞をやりたかったのですが、『業績が上がれば新聞も始める』という約束で厚木市に来ました」。会社は軌道に乗り、市民かわら版発行が始まった。

 その後、社内で意見の食い違いがあり独立。人を一〜二人雇って新聞発行を続け、衛星放送会社の設立にも関わるなど順風満帆と思われたが、四十九歳の時に転機が訪れる。

 狭心症で倒れ、冠動脈四カ所のバイパス手術を受けた。血管がボロボロで六時間の大手術だった。「左腕の先から胸に向かって針で刺すような痛みがあったのですが、神経痛だと思ってました」。今も一日八錠の薬を飲み、三カ月に一回通院。四度の再発も乗り越えた。

 新聞は一時休刊し、その後は「発行を月二回から一回に減らし、迷惑をかけるから人を使うのもやめました」。事業の力点を本に移し、これまでに百五十点以上を出版した。「新聞は切り抜き以外は読み終わったら捨てられる。本は部数は少なくても著者や出版社の元に残ります」

 地域の文化を耕し、貢献するのが使命と考えている。発行する本の分野は歴史から趣味、小説など幅広い。「最近は自分史を書く人が多い。意義あること。どんな人にもドラマがあります」 

 頼まれて入った「心臓手術後の生活を考える会(考心会)」では事務局長を十四年務め、現在は会長職にある。最近の興味はフィクションの執筆。「自分が残したいものをやらねばと、コツコツ書いてます」(小寺勝美)

◆私の履歴書

1950年2月 北海道士別市生まれ

 68年3月 道立士別高校卒業

   4月 専修大経済学部入学

 72年2月 川崎市の地域紙に入る

   3月 専修大卒業

 73年1月 神奈川情報社の設立に参加

 74年8月 市民かわら版創刊

 77年10月 同編集局長

 82年10月 会社から独立

 99年7月 心臓バイパス手術を受ける

 

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