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【神奈川】

飼い主は命の責任持って 県動物愛護協と付属病院60周年

保護した猫を抱きながら協会の歴史を振り返る山田さん=横浜市港北区で

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 野良猫や飼い主が手放した犬猫などを保護・譲渡する公益財団法人「県動物愛護協会」と「協会付属病院」(共に横浜市港北区)が設立六十周年を迎えた。協会によると、全国で三番目に古い動物愛護団体で、直営の動物病院を併設しているのも珍しい。七代目会長の山田佐代子さん(59)は六十年の節目に「動物の命に責任を持ってほしいと改めて訴えていく」と誓った。 (志村彰太)

 協会は一九五八年四月、内山岩太郎知事(当時)の妻登志子さんが設立した。犬十五匹、猫四十匹、アライグマなどその他の動物十匹を収容でき、獣医師を含む十三人のスタッフが支えている。山田さんは複数の動物愛護団体を経て九四年に評議員として協会に参加し、二〇〇〇年から会長を務めている。

 山田さんは「この数十年で、行政の動物に対する姿勢はかなり変わった」と説明する。以前は殺処分が多かったが、「近年は大人の犬猫でも譲渡し、殺処分しない方針になった」。

1966年ごろの県動物愛護協会(協会提供)

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 県が運営する動物保護センター(平塚市)も一四年以降、殺処分ゼロを続ける。ただ、山田さんは「引き取るボランティアの負担が大きい」と指摘する。九百匹の保護動物のうち、センターが一六年度に一般の県民に譲渡したのは犬十四匹、猫十一匹にとどまり、残りは動物愛護関連の活動をしているボランティア団体が引き取った。県は譲渡会を開くなどして、もっと注力すべきだと考えている。

 近年は高齢化の影響で高齢者から、「ペットを飼い続けられないから引き取って」といった相談や、自分の方が先に亡くなるかもしれないのに安易に犬猫を飼おうと考える人が増えたという。山田さんは「飼ったら最期をみとる責任がある」と強調する。

 協会は昨年、飼い主の責任をはじめ動物に関する知識を広めようと、「動物福祉検定」を創設。関連法令や絶滅危惧種などについて幅広く問い、初級試験を三回実施した。今後は中級と、上級に相当する「動物福祉士」の認定試験もつくる。山田さんは「動物愛護の精神が広がり、保護施設が必要なくなる時代が来れば」と願っている。

 

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