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【神奈川】

後北条家の古文書、市文化財に指定 畳職人に宛てた書状2通

己丑八月晦日付北条家虎朱印状(下)辛未八月二十日付北条家虎朱印状(市教委事務局文化財課提供)

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 川崎市教育委員会は二十五日、麻生区の個人が所有する古文書「北条家虎朱印状」の二通を、市文化財(重要歴史記念物)に指定したと発表した。戦国時代に小田原一帯を治めた北条氏が、部下の畳職人に宛てた書状で、市教委事務局文化財課の担当者は「北条氏が領民だけでなく、職人も統制していたことを裏付けている」と話している。指定は二十四日付。 (大平樹)

 同課によると、書状は「辛未(しんぴ)八月二十日付北条家虎朱印状」(一五七一年)と「己丑(きちゅう)八月晦日(みそか)付北条家虎朱印状」(一五八九年)。北条氏に関する古文書は、これまで多数見つかっているものの、畳職人に宛てた書状は初めて。戦国時代の原文書であることの貴重さもあり、史料的価値が高いと判断した。

 縦約三十センチ、横約六十五センチの辛未−は四代当主の氏政が、縦約十六センチ、横約二十一センチの己丑−は五代氏直が、いずれも畳職人の棟梁(とうりょう)とその部下に宛てて、給料の受け取り方法などを記したもの。それぞれの文末には、北条氏が領民を守ることを意味する「禄寿応穏(ろくじゅおういん)」の文字と虎をあしらった朱印が押されている。

 二通は二〇一四年度の市域古文書所在調査事業で発見された。所有者や小田原市の文化財保護委員会委員の協力を得て、調査を進めていた。指定は二通合わせて一件で、文化財は百十三件になった。個人所有のため、公開の予定は決まっていない。

 

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