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【神奈川】

はばたけ 医療研究の空へ 横浜市立大「かもめプロジェクト」

顕彰碑を囲む遠藤格教授(左から3人目)ら6つの研究チームの代表者たち=横浜市金沢区で

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 横浜市立大付属病院(金沢区)に通院後、2015年秋に亡くなった患者の寄付金2億2000万円を元に、同大は今月、がん治療法など6つのテーマを研究する「かもめプロジェクト」を始めた。3〜5年をかけて治療に結び付く基礎研究を進め、患者の遺志を医療現場に生かす考えだ。 (梅野光春)

 同大によると、患者は市内在住で、亡くなるまで数年間、付属病院に通っていた。同大は「生前には寄付の申し出がなかった。病名や性別を公表していいか、今は確認できない」としており、人物像は不明だ。

 亡くなった翌年の一六年十二月、遺産を管理していた司法書士が「医療の研究・発展に寄与することを目的に、横浜市立大学医学研究科に遺贈する」と記した遺言通りに寄付。同大では、空を飛ぶカモメのように研究を発展させたいと「かもめ基金」と名付け、活用を検討してきた。

 「かもめプロジェクト」は、寄付のうち一億五千五百万円を利用。学内で応募のあった二十七件のうち六件を選んだ。研究テーマには「膵臓(すいぞう)がんの包括的理解と革新的治療法開発への挑戦」「高血圧と脳心血管病、腎臓病のかかわりの解明と新規治療開発」「骨髄腫瘍のメカニズム解明」など意欲的な内容が並ぶ。

 担当者は「複数の研究室をまたぐ四〜八人のチームで、臨床への還元を目指した研究を進める」と話す。残る六千五百万円は、医療・研究機器の購入を予定している。また、患者への感謝と研究発展の誓いを込めて、カモメをデザインした「遺贈顕彰碑」を福浦キャンパスの基礎研究棟に設置した。

 

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