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【神奈川】

小田原市の生活保護問題 有識者ら検証 審査期間短縮など評価 課題は母子世帯の利用減

70人の市民が見守った検証会=小田原市で

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 小田原市は三十日、おだわら市民交流センターで生活保護行政検証会を開いた。生活保護の担当職員が「不正受給者はクズ」などと英文で書かれたジャンパーで仕事をしていた問題を受け、市が進める改善策の取り組み状況を有識者が確認。市の努力を評価する声が相次いだ。

 改善策は一年前、座長の井手英策慶応大教授や弁護士、元生活保護担当職員、元利用者らが取りまとめ、市に提言。これを受けて、市は(1)法律や相談相手への接し方を学ぶ研修の導入(2)生活保護制度を紹介する「保護のしおり」の改訂(3)福祉、滞納整理など関連部門との連携(4)新人と男性に偏る人事の是正(5)市民団体と協力した自立支援メニューの拡大−を掲げた。

 市民七十人も傍聴に訪れた検証会で、市側は生活保護申請の審査期間が昨年度は九割で「十四日以内」に短縮したことや、利用者三十一人が就労やボランティア活動で社会参加したことなどを報告した。

 有識者のメンバーは、生活保護の利用で高齢者や障害者世帯が増える一方、母子世帯が減っている点を問題視。市側は「市内は車が必需品だが、保護を受けると車を持てないと誤解されている」などと説明し、有識者側は「誤解して申請しない母子世帯もフォローすべきだ」と注文した。年間千五百件に上る生活保護相談のうち、生活保護の利用までいかない千件以上の相談者を、ほかの福祉窓口につなぐ努力も求めた。

 市の生活保護担当職員は一人で一地区、八十世帯を受け持つが、孤立を防ぐため本年度からは二人で二地区を持つ取り組みを一部試行する。昨年度から始めた担当職員と加藤憲一市長ら市幹部との懇談会も続ける。 (西岡聖雄)

 

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