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【神奈川】

<財徳健治のマンスリーフロンターレ>ACLの苦杯糧に 攻守とも軌道に乗った

神戸に競り勝ち、肩を組んで喜ぶ小林選手(右端)ら川崎イレブン=4月28日、ノエビアスタジアム神戸で

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 「えっ、ウソでしょ!」とスタンドがざわつく。開幕からともに無傷(3勝1分け)で首位攻防になった3月31日、広島との一戦。追加タイムにMF長谷川竜也(24)が決めたと思われた同点ゴールがオフサイドだとして取り消しに…。

 フロンターレは試合後に抗議を申し入れ、後日、日本サッカー協会審判委員会は「誤審」だと判定。それにしても、J1の不敗記録「21試合」にあと2に迫りながらの不慮の事故?ですから何とも痛い幻のゴールになりました。

 今季のJ1は、その広島が快進撃を続けています。第11節を終え、9勝1分け1敗、勝ち点28、得点15、失点5は文句の付けようがありません。J2降格におびえながらの昨季の総勝ち点が33でしたから驚くべき変身です。

 といってフロンターレのリーグでの足どりが悪いかというと、そうではありません。タイトな日程で選手をやりくりしながら4月は6試合を3勝2分け1敗。広島に勝ち点7差の3位に付けています。

 その頑張りは、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)でグループリーグ敗退の苦い目にあったことが発奮材料になっているのは間違いないでしょう。

 初めてACLに出場した2007年のベスト8入り以降、17年まで5度の出場で4強進出はありませんでした。今年は、Jリーグ初制覇を引っ提げて、強い意欲をもって臨んだのですが、グループリーグで3分け3敗。4チーム中の最下位で、4月4日には1試合を残してステージを去ることが決まったのですから。

 戦力的にも戦術的にも完成度の高いフロンターレには、大きな期待がかかっていただけにため息も深かったというのが正直なところです。選手たちの「この敗戦を糧に」の思いは十分に伝わってきます。

 リーグは第11節終了時で6勝3分け2敗、勝ち点21、得点17、失点7。5試合を無失点に封じている守備の安定が目を引きます。第9節の鹿島から鳥栖、神戸に3連勝。小気味の良いフロンタリズムがピッチで躍動し、チームが攻守にわたり軌道に乗ってきたという感じです。

 ところで…。1カ月後にはワールドカップ・ロシア大会の代表が発表される。個人的にイチ押しはMF中村憲剛(37)です。今のJリーグの中盤で、あれだけ戦えて、一つのプレーで一瞬にして局面を変えてしまう能力をもつ選手は他にいません。「日本らしさ」を具現できる切り札として、ぜひとも日の丸を背負ってもらいたい−。(スポーツライター)

 

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