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【神奈川】

<ゆめみる人たち 夢見ケ崎動物公園> (上)アイドル「GABU」リーダー・大塚優さん

「景色をみながら焼き鳥を食べたのもいい思い出」と話す大塚さん=川崎市幸区で

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◆ここが私のステージ

 「気を付けないと、あなたのハートも」「食べちゃうぞ」「“自称”夢見ケ崎動物公園専属アイドル GABUでーす」。満開の桜をバックに「春一番」を歌い終えた四人組が、観客の拍手を浴びる。

 三月二十五日、川崎市幸区南加瀬にある夢見ケ崎動物公園で開かれた「春の動物園まつり」の一こまだ。

 リーダーの大塚優さんは、動物公園のある加瀬山のふもとで育った。小学校の授業で山に登り、木の枝にぶら下がった男子が落ちてけがをした。塾の帰りに富士山を眺めながら焼き鳥を食べた中学時代。「たくさんの思い出がある」

 大塚さんと幼なじみの大野静さんは、小学生の時、「タレントになりたい」と語り合った。二人は、高校二年だった二〇〇一年に参加した市民ミュージカルで住吉絵里子さん、市橋有香さんと出会い意気投合した。

 〇七年にミュージカルが終了。四人は「歌と踊りを発表する場がほしい」と、関係者に頼み込み、〇九年秋の動物園まつりでデビューした。幼稚園教諭や看護師など本業の合間を縫って練習し、毎年春秋の動物園まつりに出演した。

 「GABU」の名は、ミュージカルの楽屋でメンバー同士が腕に「ガブ」っとかみついてあいさつをしていたのが由来。「“自称”〜」を名乗ったのは一四年秋。同じステージにご当地アイドル「川崎純情小町☆」が出演したため例年より観客が多く「純情小町さんのファンも一緒に盛り上がってくれた」と大塚さん。その後、活動を区内外の音楽イベントや商店街の祭りにも広げ、メンバー一押しの動物を紹介するなど、動物公園をPRしてきた。

 「動物園を多くの人に知ってもらいたい半面、地域の人にとっては生活の場でもある」と大塚さん。「ちょっとしたでこぼこ、芝などはそのまま残し、自然はあまり人工的に整備しないで」と望む。

 大塚さんが作詞作曲した「I GABU YOU」は、動物公園と自らの夢への思いをつづり、「この坂道のぼったら みんなの笑顔に会える ずっと夢に見てたことついに 叶(かな)えられる場所をここで見つけたよ」と歌い出す。

 大塚さんは言う。「歌番組に出なくても、自分の気持ちを人前で歌い、拍手をもらえる。私は歌手になる夢をかなえた。人それぞれ、夢をかなえる形が違うことを伝えていきたい」 (小形佳奈)

     ◇

 一九七四年に開設された動物公園は広場があり、入場無料、年中無休で、憩いやレジャーの場として市民に親しまれている。一方、施設の老朽化、売店がないなどの課題もある。

 市は昨夏、園内でのイベント運営の手伝いや資金援助を行うサポーター制度を導入。三月末には公園の基本計画を策定し、市民や企業などと連携し、魅力とにぎわいを創出する方向性を示した。動物公園を支える人たちの活動とその思いを三回にわたり紹介する。

夢見ケ崎動物公園のマーコール(同園提供)

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◆飼育員のイチオシ マーコール

 偶蹄(ぐうてい)目ウシ科。ヒマラヤ山脈からその西側に連なる山岳地帯の森に住む。オスには巨大な角がある(川崎市ホームページより)。

◇ボス争いは見応えあり

<鈴木友さんの話> 日本では最も早く、一九八二年から飼育しています。群れのボスは最年長で、間もなく十歳になるイワン。秋に発情期を迎えたオスが、角突き合わせるボス争いは見応えがあります。

 五〜六月には目の前で出産シーンが見られるかもしれません。生まれて一時間ほどで立ち上がり、翌日には山を登ります。個体の見分け方を紹介するパネルを作ったので、お気に入りの一頭を見つけてみては。

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