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【神奈川】

<元気人@かながわ> 「横浜もの・まち・ひとづくり」代表・男沢誠さん(49歳)

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 「社長さんがうれしそうに質問に答えて、小学生が一生懸命メモを取る姿を見ると、やって良かったなと毎回思うんです」

 横浜市都筑区東山田四で業務用ヒーターの製造会社「スリーハイ」を経営する傍ら、小学生が地域の工場を見学する際の窓口になる。各企業の備蓄状況などを載せた防災マップも作って各戸に配るなど、住民と企業の橋渡し役を担う。

■工場と住宅混在

 会社がある東山田四は、工場と住宅が混在する準工業地域。製造業を中心に約八十社が軒を連ねる。一方で住宅も多く約二千七百人が住み、工場の騒音やトラックの路上駐車などを巡りトラブルが起こりやすい。

 「住民と企業が顔の見える関係を築けば、トラブルは減る」。二〇〇九年に父の跡を継ぎ、経営学の勉強会で企業の社会貢献の重要性を知ってから、そう考えるようになった。

 初の取り組みとして一三年六月、近くの東山田小学校三年生約百人の工場見学を実施。自社と、呼び掛けに応じた二社を回った。以後、毎年の恒例行事になり、一六年からは評判を聞きつけた別の小学校も加わった。「『うちにも来てほしい』との声もあり、今までに十四社を訪問しました」

 防災マップは一三年九月に作成。一一年の東日本大震災を機に「住民と企業が連携した防災が必要」との思いを強め、各企業が備えている医薬品などの状況や避難ルートを記した。東山田中学校の生徒有志が各企業を取材して書いた紹介文も掲載した。「いざという時、工場やオフィスにある備蓄品を頼りにしてもらいたい」と地域内の全戸に配った。

■物づくりを見て

 他の企業が活動に参加しやすいようにと一昨年九月、一般社団法人「横浜もの・まち・ひとづくり」を設立し、代表に就任。昨年九月には本社近くに新設した第二工場一階に、作業場と誰でも利用できるカフェを作り、社員と住民が交流できるようにした。利用者はヒーターの組み立てをしている社員の姿を眺めながらコーヒーなどが飲める。

 「製造業の担い手になってほしい」と、廃材を使った子ども向け工作教室なども開催する。「準工業地域は問題の多い場所ではない。身近に物づくりの現場がある魅力的な地域だと感じてもらえれば」

 カフェは原則平日午前十時〜午後五時。問い合わせは同社団法人=電045(595)9853=へ。(鈴木弘人)

◆私の履歴書

1969年4月 川崎市川崎区に生まれる

2000年9月 スリーハイ入社

 04年夏  本社と工場が東山田に移転

 09年7月 スリーハイ社長に就任

 13年6月 東山田小3年生の工場見学を初めて実施

   9月 防災マップ作成

 16年9月 社団法人「横浜もの・まち・ひとづくり」設立

 17年9月 カフェ「DEN」がオープン

 

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