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【神奈川】

<予報士記者の気象雑話>空知るには足元から 地形が天候を左右

気象状況を解析する横浜地方気象台の予報官。壁には地形図が掲示してある=横浜市中区で

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 年度が替わって一カ月半。職場や学校などでも新しい環境になじんできた頃かと思います。横浜地方気象台(横浜市中区)にも四月に予報官が一人着任し、天気に大きな影響を与える地形について、最初に研修を受けたそうです。空の前にまず、足元の状況を確認するのです。

 神奈川の特徴は東西の高低差。平野が多い東部は晴れやすく、山間部が広がる西部は雨が多い傾向になっています。予報も東部と西部に分けて発表されます。

 西部では、海寄りから吹く暖かく湿った風が丹沢や箱根の山の斜面に沿って上昇します。この空気が気温の低い上空に達すると雲になり、雨を降らせます。

 西部の多雨はデータでも確認できます。同気象台によると、県内の観測地点ごとの年間降水量は、一九九八年、箱根の五三一〇ミリが最多。二番目は同年、丹沢湖の三六八八ミリ。都心に近い丹沢は登山客に人気がありますが、天気の急変には要注意です。

 さらに細かく見ると、地形などが天気に影響していることがはっきりします。東部の横浜や川崎は都市化による舗装が進み、ヒートアイランド現象で高温になりがち。同じ東部の湘南や三浦半島の海沿いは、海側から吹き込んだ風が山やビルに遮られず、強くなりやすい傾向があります。江の島で取材したセーリング選手は「北風は比較的穏やかだけど、南風は強いので気をつけている」と話していました。

 地形情報は、大雨や強風などの気象災害に備える上で重要です。梅雨入りを前に、住んでいる地域の状況を確認するのがいいかもしれません。 (気象予報士・藤沢通信部記者 布施谷航)

 

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