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【神奈川】

「上大岡ビール」を名物に 横浜・港南で誕生、地元を元気に

醸造所のタンクの横に立つ麻生さん=横浜市港南区で

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 横浜市港南区で初めて醸造されたビールが誕生した。上大岡駅近くに工場があることから、その名も「上大岡ビール」。醸造主の麻生達也さん(43)は「これといった特産品がない上大岡の名物に育て、地元を盛り上げていきたい」と思いを語った。 (鈴木弘人)

 「苦味が利いて飲み応えがありますね」。地元産のビールを味わった男性(59)が満足げな表情を浮かべた。販売が始まった十二日、同駅に隣接する京急百貨店で試飲会が開かれ、約千四百人が足を止めた。

 同駅から南に約六百メートル離れた場所にある醸造所「ロト・ブルワリー」は、十二平方メートルの部屋に四百リットルのタンク四つがところ狭しと並ぶ。敷地内にはバー(十六席)もある。

 当面はホップの苦味を利かせたIPA(インディア・ペール・エール)と、爽やかで飲みやすいペール・エール、フルーティーなホワイトビールを中心に生産。「お客さんを飽きさせないように」と、夏は柑橘(かんきつ)系の軽やかなビール、冬はチョコを使った濃厚なビールなども製造する。グラス(三百十ミリリットル、七百円)のみで販売し、麻生さんが経営する同駅近くの飲食店三店でも味わえる。

 ビール造りを志したきっかけは六年ほど前、自身のバーに卸売業者が持ってきたスコットランド産のIPAだった。設立から数年の醸造所が生産したビールの味に衝撃を受けた。「IPA独特の苦みと、フルーティーな香りのバランスが絶妙だった。新興ブランドでも大手に負けないビールは造れる」と一念発起した。

 飲食店経営の傍ら、二〇一二年に東京農業大短期大学部醸造学科に入学。寝る間を惜しんで講義に出席した。多忙を極めて一年で中退を余儀なくされたが、酒造りの基本を学んだ。今年三月に酒造免許を取り、念願のビール醸造を始めた。

 麻生さんは黒豆を使ったビールなども考案中で、小規模な醸造所だからこそできる新しい可能性を探る。年内には瓶ビールを販売予定。「お土産としても売り出して、『上大岡』という地を全国に伝えたい」と意気込んでいる。

 ロト・ブルワリーは午前十一時〜午後十一時、日曜定休。問い合わせは=電050(1360)1069=へ。

 

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