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【神奈川】

小笠原の魅力 写真で 鎌倉の夏野さん、新宿で作品展

展示する作品を持つ夏野さん=鎌倉市で

写真

 小笠原諸島(東京都小笠原村)が米国から返還されて五十周年となるのに合わせ、写真家夏野葉月さん(41)=鎌倉市=の作品展「Bonin life〜世界遺産・小笠原に生きる」が二十二日から、新宿区のオリンパスギャラリー東京で開かれる。一年半の移住を含め、六年かけて現地の人々や自然を撮影した。夏野さんは「小笠原の魅力と歴史を伝えたい」と話す。 (北爪三記)

 夏野さんが初めて小笠原村を訪ねたのは、二〇一一〜一二年の年末年始。独学だった写真技術を本格的に学ぼうと専門学校に進んだものの、心の病のため不調が続いた時期だった。

 現地で観光船の船長に写真を撮らせてほしいと頼むと、快く引き受けてくれた。写っていたのは澄んだ笑顔。「心の壁がないフレンドリーさに救われた」という。一年後に再訪し、一三年四月には父島に移住した。一四年九月まで過ごし、アルバイトをしながら撮影に打ち込む。

 独自の生態系を持つ世界自然遺産の島は、一八三〇年に欧米人と太平洋諸島民が入植し、明治時代に日本領となった。島民は太平洋戦争中、強制疎開させられ、米占領下の戦後に戻れたのは欧米系島民のみ。多くの島民は一九六八年の日本返還まで帰島できなかった。

 住民から直接話を聞くなど島の歴史を学んだ夏野さんは今回、今年三月までに撮影した四十六点を展示する。漁業や農業などの営みや結婚式、欧米系を含む住民らをカメラに収めた。「小笠原の魅力は、住んでいる人と複雑な歴史だと思う。それを写真から感じてもらえたら」と来場を呼び掛けている。

 二十七日まで。入場無料。二十三、二十四の両日午後三時から、夏野さんによる作品解説もある。問い合わせはギャラリー=電03(5909)0191=へ。

 

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