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【神奈川】

球児との日々 エッセーに 西区で出版記念トークショー

寮での思い出を話す(右から)鈴木尚典さん、渡辺元美さん、章仁さん=西区で

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 春夏合わせて甲子園五十一勝、五回の優勝を果たした渡辺元智(73)・横浜高校野球部前監督の次女で、今年三月まで部の寮母を務めた元美さん(47)らが二十七日、横浜市西区の商業施設「ジョイナス」でトークショーを開いた。球児と過ごした日々をつづったエッセーの出版記念イベントで、当時のメンバーと昔話に花を咲かせた。 (鈴木弘人)

 共に同部出身の鈴木尚典さん(46)=横浜DeNAベイスターズ職員=と弟章仁さん(44)が参加。集まった約五十人が、元美さんが食事に込めた思いや、鈴木兄弟の高校時代のエピソードなどに耳を傾けた。

 元美さんが寮母になったのは、松坂大輔投手(中日ドラゴンズ)らがいた一九九六年ごろ。鈴木兄弟が在籍していた八八〜九三年も、当時寮母だった母紀子(みちこ)さん(80)の手伝いをしていた。尚典さんは紀子さんを「ママ」、年が近い元美さんは「もとみ」と呼び捨てにし、家族のように接していたという。

 寮には常時、十〜三十五人の部員が生活。元美さんは「とにかくご飯を切らさないように、いっぱい炊いていた」と振り返った。章仁さんは「一回の食事で三合は食べた」といい、「栄養面も考えてくれていた」と感謝の言葉を口にした。

 食べ盛りの選手を思い、肉料理が中心。「魚を出すときは副菜にして、野菜はスープに入れたり、肉と一緒にしたり」と工夫した。エッセーでは、ご飯の上にハンバーグと生野菜をのせた「ロコモコ丼」が昼食の人気メニューだった、と写真付きで紹介している。

 元美さんは三十三歳の時、栄養学を学ぶため専門学校に通った。体を絞りたい、筋肉を付けたいと考える選手に何もアドバイスできなかったのがきっかけだった。

 「食事は体を大きくするトレーニングではない。楽しく、おいしく食べてもらえるように意識していた」と元美さん。トークショーの最後に、食べ盛りの子どもがいて、毎日の献立に頭を悩ませている保護者らに「市販の空揚げを丼にしたこともあった。肩の力を抜く時があってもいいのでは」とアドバイスした。

 エッセー「甲子園、連れていきます!横浜高校野球部 食堂物語」(徳間書店)は四六判百九十六ページ、千四百四円(税込み)。

 

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