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【神奈川】

<元気人@かながわ>アジア文化広めたい 9月、愛川町に「塾」開講・大野遼さん(70歳)

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 愛川町で九月に、各国の文化などを紹介する「アジア塾」を開講する。「これまで訪れたアフガニスタンやインドと同じような、自然豊かで神秘的な雰囲気が愛川にはある。アジアの文化を理解してもらうには絶好の場所と感じた」

■神秘的な雰囲気

 具体例として町西部、中津川の支流にある塩川滝を挙げる。七福神の一つ、江の島(藤沢市)の「弁財天」が豊かな水の聖地を求めて地下水路を歩いて来たという伝説が残る。東部にも山伏の修業道場として知られる八菅神社がある。どちらもユーラシア大陸から波及した仏教の世界観が感じられると指摘する。講座ではこうした地域資源と結びつけ、アジアについての知識を伝えていく。

 アジアの少数民族の文化を発信する同町のNPO法人「ユーラシアンクラブ」の理事長を務める。一九九三年に創設したきっかけは共同通信社の記者時代にさかのぼる。奈良県など関西で文化や宗教を取材し、中央アジアなどでそのルーツを探る調査の同行取材も重ねてきた。

 現地で少数民族と出会うたびに確信したという。「これからの時代、民族や文化に敬意を払わなければ、再び植民地主義のような間違った時代になる」。九一年に同社を退職し、NPOを設立。記者時代に培った人脈を生かし、ユーラシアの研究者を東京に集めた百回連続の講座や、少数民族の笛と太鼓を奏でるアジア・シルクロード音楽フェスティバルを全国で開いた。

■太鼓でロと交流

 自然豊かな場所で暮らそうと二〇〇五年に同町に転居した。当時、ロシア極東サハ共和国の知人から「ソ連時代に衰退した太鼓文化を再興させたい」と相談を受けていた。町内で熱心に活動する愛川高校和太鼓部を知り、サハの若者を招いて部員らに指導してもらった。

 「ディズニーランド、ドイツ村、ハウステンボスなど、どれも欧米系。アジアをモデルにした施設が日本には少ない。もっとアジアに目を向けてもらえるようにしたい」。二カ月後の開講に向け、意欲を高めている。 (井上靖史)

◆私の履歴書

1948年 北九州市に生まれる

 75年 共同通信社入社。東京と大阪の社会部、奈良支局などで記者として勤務

 91年 同社退職

 93年 ユーラシアンクラブを創設し、2000年にNPO法人化

 96年 文化庁から文化の街づくりトータルアドバイザーを委嘱され、10年間務める

2006年 駐日キルギス大使館文化アドバイザーに就任し、3年間務める

同   ロシア連邦サハ共和国栄誉賞を受賞

 

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