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【神奈川】

やまゆり園事件から2年 風化防止へ神奈川集会 市内で28日

舞台に上がるリフトを点検する主催者ら=神奈川区で

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 相模原市緑区の障害者施設「津久井やまゆり園」での殺傷事件から二年たつのを機に、県内外の障害者や支援者の団体が二十八日、県社会福祉会館(横浜市神奈川区)で「『ともに生きる社会』を考える神奈川集会」を開く。事件の風化防止と、誰もが差別を受けず活躍できる「共生社会」の実現を訴えたいという。 (志村彰太)

 「足を挟まれそう」「リフトが上がらない」−。六月下旬、集会を主催する七団体の代表が集まり、会場のバリアフリー設備を点検していた。講堂の舞台に上がるリフトは、重い電動車いすを持ち上げられず、安全対策も不十分だった。集まった人たちは「車いすと人を別々に乗せれば上がるかも」などと議論した。

 二年前の事件では、植松聖被告(28)の「障害者は不幸をばらまく」といった偏った主張が障害者に不安を与えた。主催団体の一つ「県障害者自立生活支援センター」理事長で、下半身にまひがある鈴木治郎さん(62)は「被告の特異な優生思想だと片付けてはいけない。多くの人が自己中心的に考え、無自覚に人を差別しているかもしれない」と語る。

 県は二〇一六年十月、「障がい者の社会への参加を妨げるあらゆる壁、いかなる偏見や差別も排除する」などとした憲章を定めたが、昨秋の県のアンケートで認知度は二割にとどまった。主催者として集会に加わる「自立生活センター自立の魂(じりたま!)」スタッフで、先天性の脳性まひがある小野和佳(かずよし)さん(35)は「この二年、私たちを取り巻く状況は変わっていない。障害の有無にかかわらず、皆が当事者意識を持たないと共生社会は実現できない」と話す。

 共生社会の具体像はまだ描けていないが、集会では「皆で考え続けて答えを出し、実現する」ことの大切さを盛り込んだアピール文を採択する。また、自閉症の長男がおり、植松被告と面会を重ねている神戸金史(かんべかねぶみ)RKB毎日放送・東京報道部長が講演。植松被告と話した感想や、長男と接して感じたことなどを話す。

 当日は午前零時半〜午後四時五十分。参加無料、定員三百人。問い合わせは、同センター=電046(247)7503=か、じりたま!=電045(341)0869=へ。

 

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