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【神奈川】

<「やまゆり園」事件から2年>「人の価値 誰も決められぬ」 住民グループは偲ぶ会

犠牲者に黙とうを捧げる参加者=相模原市緑区で

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 相模原市緑区の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者十九人が殺害された事件から二年が経過した二十六日、園の前には一般の人も数多く献花に訪れた。また、近くの公民館で住民グループによる集会が開かれ、参加者はあらためて障害者が生きる権利について考えた。 (布施谷航、井上靖史、志村彰太)

 同市中央区の垂水京子さん(61)は昨年に続き、知的障害がある次男亮太さん(29)を連れて訪れた。この二年で事件の風化を感じるとしながら、「障害者もちゃんと幸せに生きていると知ってもらいたい」と語った。

 障害者支援施設で働く女性(36)は「やまゆり園で研修をしたことがあったので、一度は来ないとと思っていた」と述べた。献花台に向かって手を合わせた後、「同じ障害者支援の現場で働く者として、事件の衝撃は大きかった。元職員が支援すべき相手に手を掛けられるのかと。同じようなことが起きないようにするため、私たちの立場からできることがある」と話した。

 一方、同市緑区の大埴(おおはに)康男さん(78)は「事件の検証は十分とはいえない。犯行予告もあり、防止できたと思う。もっとしっかり原因を究明してほしい」と口にした。

 住民グループ「共に生きる社会を考える会」は同日午後、地元の公民館で「犠牲者を偲(しの)ぶ会」を開いた。事件を風化させず、優生思想を拡散させないのが狙い。地元の中学三年の男子生徒は、昨年の全国中学生人権作文コンテストで県最優秀に輝いた作品を紹介。やまゆり事件をテーマにした内容で「考えていることは本人にしか分からない。人の価値を決められる人は誰もいない」と読み上げた。

 また、憲法に詳しい白神優理子弁護士が講演。個人の尊厳を定めた憲法一三条を紹介し、「(他人が)一人一人の価値を判断したり、選別したりすることなどできない」と訴えた。

 

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