東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 神奈川 > 記事一覧 > 8月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【神奈川】

<ヒーロー>仲間を信じ春の雪辱 慶応3年・生井惇己(じゅんき)投手

写真

 春の雪辱にこだわる気持ちが、序盤は少し空回りした。生命線の直球の制球が乱れ、二回までに3四球を出した。同点の八回には四球と安打で1死一、三塁のピンチを迎えた。「ここで抑えなければ成長してないぞ」と仲間から指摘された。気持ちを切り替えて投じたスライダーは、相手のスクイズを外すことに成功。攻撃の芽を摘んだ。

 春の選抜大会では、初戦の八回に3点本塁打を浴びて逆転負けを喫した。後半のスタミナ不足を心配されながらも、周囲に「大丈夫」と言い張った結果だった。「自分のせいで負けた」と責任を背負い込んだ一方で、チームの勝ちにつながる投球をしたいという思いも強くなった。練習を積み重ね、夏の甲子園で名誉挽回を期していた。

 県大会は、タイプの違う左腕・渡部淳一投手との二枚看板で勝ち上がった。この日も、渡部投手が後ろに控えている安心感から「行けるところまで行こう」と割り切ってマウンドに上がった。直球が良くないと感じると、女房役の善波力捕手(二年)には変化球を増やすように求め、サインに首を振ることはほとんどしなかった。周りを信じて腕を振り続けた。

 県大会決勝から一週間で迎えた甲子園は疲れも残っていて、七回と三分の二で降板した。2回戦までには間が空き、体調は戻りそうだ。「サヨナラという良い形で一勝して流れに乗れる」と笑顔を見せたが、「インコースが甘かった。今日の精度では厳しい」と次戦を見据えて表情を引き締めた。 (大平樹)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報