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【神奈川】

「タマちゃん」追った16年、あすから写真展 見守る会「自然考える機会に」

等身大のタマちゃんの写真を広げ、写真展の準備をする会のメンバー=横浜市西区で

写真

 十六年前、多摩川に突如現れ一大ブームを巻き起こした野生のアゴヒゲアザラシ「タマちゃん」の愛くるしい姿に魅入られた人たちが十三、十四日、横浜市保土ケ谷区で写真展を開く。タマちゃんが去った後、日本各地に出現した野生アザラシを追いかけた記録なども公開する。 (加藤益丈)

 タマちゃんが多摩川に初めて姿を見せたのは二〇〇二年八月。その後、横浜市の鶴見川や大岡川、帷子川に移った。北極圏にも生息する野生動物が真夏の都会に現れた物珍しさや、何よりもかわいらしさから行く先々に多くの人が殺到。グッズが販売され、その年の流行語大賞にも選ばれるなど、アイドル並みの人気を博した。

 そんなタマちゃんを追いかける市民らが「タマちゃんを見守る会」を結成。出現場所を予測し、朝から晩までカメラに収め続けた。写真や映像はさまざまな媒体で使われ、海外にも配信された。

 ビデオ撮影を担当した初代会長の田中保男さん(88)は当初、孫にせがまれてカメラを回していただけだった。それが、日々異なる姿を見せるタマちゃんのとりこになり、「ミイラ取りがミイラになった」と照れ笑いを浮かべる。

 〇四年四月に埼玉県朝霞市の荒川に現れたのを最後にタマちゃんが姿を消した後も、会の活動は続いた。田中さんから会長を引き継いだ相沢亮治さん(77)は「当時、日本に漂着したアザラシの記録はほとんどなかった。タマちゃんがいなくなってからも全国の情報を残そうと思った」と振り返る。アザラシが現れたと聞けば、できる限り駆けつけて観察を続けた。

 これまでに撮りためたタマちゃんや他のアザラシの写真は数千枚。シンポジウムで秋篠宮さまから活動を続けるよう励まされたこともあったといい、田中さんは「記録を残すのが私たちの使命」と話す。

 会の写真展は六年ぶりで、十三日正午〜午後四時、十四日午前十時〜午後三時に「ほどがや市民活動センター」で開催。タマちゃんの等身大の写真二枚を含め約三十枚を展示するほか、約二百枚をアルバムに収めて見られるようにする。

 十四日午後には、会の顧問で、北海道で傷ついたアザラシを保護してきた元江の島水族館館長の広崎芳次さんによる「タマちゃんマリンランド構想」の発表もある。横浜港にアザラシの飼育施設を造りたいという。相沢さんは「全国を巻き込んで盛り上がったあの頃のように自然について考える機会にしたい」と話している。

 入場無料。問い合わせは会の藤田智明さん=電090(1437)6748=へ。

 

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