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【暮らし】

見た目も食感もジャストミート 菜食・健康志向に「大豆肉」

T’sレストランで提供している大豆ミートの唐揚げを使った料理(左)と調理前の大豆ミート

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 大豆を原料に使って食感や形を肉に似せた加工食品「大豆ミート」の利用がじわりと広がっている。健康志向の人に人気があり、2020年の東京五輪・パラリンピックを控えて、ベジタリアン(菜食主義者)に対応した食材としても注目される。

 「肉だと思った。見た目もそっくり」。肉や魚介類、卵といった動物性食材を使わない料理の店「T’sレストラン」(東京・自由が丘)。初めて訪れた二十代の男性は、大豆ミートの唐揚げを酸味のあるソースであえた料理を食べて、驚きの声を上げた。

 メニューには春巻きやハンバーグなど肉料理の名前も多く並ぶが、使っているのはいずれも大豆ミートだ。三十代の女性客も「大豆の臭みがなくて食べやすい」。オーナーの下川祠左都(まさこ)さんは「単に動物性食材を使わないだけでなく、味も追求している」と話す。

 大豆ミートにはブロックやミンチなどさまざまな形状があり、乾燥や冷凍した状態で流通しているほか、総菜にも使われている。ベジタリアン向け食品を販売する「かるなぁ」(名古屋市)では主力商品の一つ。十種類以上を扱い、売り上げ全体の約三割を占める。「食材に使いたい」といった飲食店からの問い合わせも増えているという。

 本格生産に乗り出したのはマイセンファインフード(福井県鯖江市)だ。大豆と玄米を原料にした「ベジフィレ」と「ベジミンチ」の二種類を展開。玄米が入ることでうま味が出て、大豆の臭いも抑えられたという。これまでは外部委託で生産していたが、昨年、約五億八千万円かけて初の自社工場を完成させた。大豆ミートで月一千万円の売り上げを見込んでいる。

 牧野仙以知(せんいち)社長(58)は「国内外で健康な食を求める声は高まっている。海外での販路拡大を視野に入れたい」。中東やアジアへの輸出を狙い、イスラム教の戒律に従った「ハラル」認証の取得も目指している。

 東京五輪・パラリンピックでは海外からの観光客が増え、ベジタリアンも多いと予想される。日本ベジタリアン協会(大阪市)によると、対応できる飲食店は増えており、垣本充代表は「大豆ミートは良質なタンパク質を含み、いろいろな料理に活用できる。ベジタリアンの来日客にとっても喜ばしいのではないか」と普及を期待する。

 

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